キマダラカメムシは、外来種の大型カメムシです。日本国内で見られるカメムシの仲間では
恐らく最大で、体長は約25~30㍉程あります。
原産地は台湾~南西諸島と見られていますが、日本への渡来は古く、1770年には既に
長崎の出島で棲息が確認されています。
その後は、この昆虫についての記録はあまりなく、九州限定種であると思われていましたが
近年、先ず四国で発見され、その後近畿地方で、更に昨年は東京など関東地方でも発見されるなど、
着実に生息域を北に広げているようです。
食草は一般にソメイヨシノなどの桜類や、その他の街路樹が多いと言われていますが、
木津川の河川敷などでは、イネ科の植物や笹の葉などに止まっているのもよく見かけます。
特に食草には拘らないのは、この昆虫にとっては有利な条件でしょう。
在来種の昆虫の種類や数が減少する一方、こういった南方系の外来昆虫が急速に増える
傾向は今後も続きそうな気配です。