トノサマガエルは以前は水田で見られる蛙の最優占種でしたが、現在ではその地位を
ヌマガエルなどに奪われた感があります。
原因としては、稲の品種改良によって、出穂から収穫までの期間が短いものが栽培される
ようになり、水田に水の張られる期間も昔に比べて短くなっていることが考えられます。
現在このトノサマガエルが多く見られるのは、水田よりもその周囲の用水路などで、より安定した
水量に恵まれた場所です。
城陽市内に生息する近似種としては、ダルマガエルがあげられますが、両者の明確な識別ポイントと
しては、トノサマガエルには鼻先から尻まで背中線と呼ばれる明確な線模様があることです。
意外に思われるかも知れませんが、トノサマガエルは西日本の固有種で、関東以北には
生息していません。関東でトノサマガエルと呼ばれるものの多くはトウキョウダルマガエルで
背中線のないダルマガエルの仲間です。
しかし、トノサマガエルにも個体による変異が多く、背中線の不明確なものや、全く無いものも
観察されるので、背中線が無いというだけではダルマガエルであるという同定はできません。
トノサマガエル<アカガエル科>
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この個体もトノサマガエルだと
思いますが
背中線は見られません。
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