ヨーロッパ原産の帰化植物で、ナデシコ科の2年草(越年草)です。
木津川の河川敷では、水辺からやや離れた砂礫地で群生しているのが見られます。
河原は水辺が近いので、一見、水的条件に恵まれているようですが、砂礫は保湿力が
低く、必ずしも植物の生育に適しているとはいえません。
特に、川の水が少なくなる夏場の河原は砂漠状態と言っていいでしょう。
にも拘わらず、この植物が砂礫地を選んで進出するのは、乾燥には強いが、他の植物との
競合は苦手という性質からだと思います。
この河川敷でも、保湿力のよい粘土質を含んだ土壌でできている堤防の土手などでは
アカツメグサ、シロツメグサ、コメツブツメクサ、ミヤコグサ、カラスノエンドウなど乾燥には弱いが
競合には強いという全く逆の性質を持つ、マメ科植物が優勢で、このイヌコモチナデシコの姿は
ほとんど見られません。
イヌコモチナデシコ <ナデシコ科 イヌコモチナデシコ属>
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