四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「五月の薔薇」

2013年05月07日 20時31分27秒 | お出かけ
「春爛漫の最終楽章」を飾る薔薇の季節となりましたが、桜と同様に薔薇も
平年より10日前後早い開花と感じます。
「薔薇の公園」としてメジャーになりつつある「横須賀ヴェルニー公園」、
「YRP光の丘」等を、連休後半に訪ねてみました。

ヴェルニー公園はラ・フランス、プリンセス・ミチコ、プリンセス・アイコ、
パパメイアン、クリスチャンディオール、マダム・サチ、ブルームーン等々、
名だたるモダンローズの多くを網羅したバラ園となっています。

パパメイアン、クリスチャンディオール等大輪の薔薇が広いエリアに艶然と
咲く中で、「ラ・フランス」は、公園の片隅に密やかに咲いています。
この薔薇は、今から140年ほど前、クラシックローズを品種改良しモダンローズとして
最初に作られましたが、その名前の通りフランスで作られました。

「ラ・フランス」はハイブリッド・ティー系の記念すべき第一号とのことですが、
淡いピンクの透き通るような花びらが幾重にも重なり、ふんわりと柔らかな花びらが
印象的です。香りもよく!好きなバラの一つです。

「五月の薔薇」というと、シェイクスピア作品『ハムレット』に
「ああ、五月のバラよ。かわいい妹のオフィーリア。うら若き乙女の命が
こんなにはかなくていいものか」という台詞がありますが、美しくも短い命の
象徴として、バラが憎いまでの的確な引用で表現されています。
咲き誇る薔薇。その花弁の輝きと、美しさを保つ時間は他の花に較べても
極めて短いと感じます。

そんな薔薇にまつわる物語を反芻しつつ五月晴れの空の下、バラ園を巡り
デジイチスケッチをしてみました。
コメント (2)
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