艶やかに咲く熱海桜

年が明け、早くも節分を迎えました。
二月の寒風の中でいち早く咲く河津桜は、今ではすっかりメジャーとなり伊豆河津町を始め、
三浦海岸等々随所で見れます。一方河津桜よりも二週間近く早く、一月中旬に開花し艶やかに
咲く熱海桜。

熱海桜は、明治初期にイタリア人の手によってレモンやナツメヤシと共に、熱海に
伝わったと言われています。

開花時期が非常に早いのが特徴で、沖縄のカンヒザクラ（寒緋桜）とほぼ同時期の1月に
開花することから、早咲きの桜として親しんできました。ひとつひとつの花が大きく、
濃いピンク色をした熱海桜は、少し早い春の訪れを感じさせてくれます。

私の住む地域の一角に、この熱海桜の成木が二本あり、昨日訪れた時には既に満開を過ぎ、
散り時を迎えていました。



また、メジロが二羽ほど花をついばみに来て、花から花へ飛び回っていました。
そんな目白の可愛いしぐさを写真に撮ろうとカメラを向けましたが、中々ひとところに
留まってくれず、うまくスケッチできませんでした。

大半の木々が、北風の中で硬い冬芽を育てている中で、いち早く敢然と開花し艶やかに
咲く熱海桜の姿に、神々しさえ感じてしまいました。

ともあれ、花の少ないこの時期に敢然と、しかも、健気に咲く熱海桜や梅の花に、
春の訪れを感じ、ほっとするひと時でもあります。