四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

未だ戻れぬ

2021年03月08日 20時05分51秒 | 日々の歩み
東日本大震災から間もなく10年となります。あるべき日常を根底から揺さぶり、
多くの命と「場」を奪った未曽有の災禍に、時というベールが覆いつつあります。
あの日を境に「想定外」の事実に翻弄されてきた私たち。
それでも、その事実に立ち向かい葛藤をかかえ、悲しみに打ちひしがれながらも、
前を向いて闘ってきた多くの人々。



「共にある」ことを身に刻み、「復興支援」をそれぞれの持ち場で、身の丈を超えて
行ってきた多くの人々。その片隅に自らは身を置けたのかと、反省を迫られる
日々でもあったと思っています。

それでもボランティアの後、再開初日に訪れた、常磐ハワイアンセンターで
「ここを訪れてくれるだけでも、復興に向けて私たちはどれだけ勇気づけられるか…」と
言葉少なく語ってくれた老婦人の言葉を、温く思い出します。
福島第一原発の廃炉に向けた現状、その端緒にすら立てていない状況を見るにつけ、
「アンダーコントロール」の虚しい響きと、それにほど遠い「今」を認識せざるを得ません。

新型コロナウイルス緊急事態宣言の再延長が、東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏
1都3県を対象として、本日8日から始まりました。
菅首相はコロナ対応への「後手」批判を意識し、自らの決断を前面に押し出しましたが、
「1カ月後に必ず改善させる」と断言した当初の発令時から、既に2カ月が経過しております。
今回は、解除の基準や、なぜ2週間延長なのかの明確な説明がなされていない状況にあります。



私の住む街も再延長対象となりましたが、引き続き巣ごもりを前提に生活を継続していくしか
なさそうです。散歩、ジョギング等で体力維持を図っていくつもりですが、嬉しいことに
本日から公営の温水プールが、再開されました。緊急事態宣言に合わせて、
しばらく閉鎖されていましたが、市民からの強い要望もあり、何とか再開されたようです。

今日はウイークデーでしたが、勤務のない日でもありましたので、さっそく細君共々
一時間ほど泳いできました。感染対策も徹底された施設で、日ごろの運動不足が
少し解消できそうです。



こんな日々に、即興で詠んだ短歌を推敲無しで、統一感無きまま掲載させていただきます。
 ☆一二輪咲き継ぐ梅に東風吹くも  未だ枯野に萌える芽もなく
 ☆蕗のとう 末枯れし庭に顔を出し 慎ましやかな春の使いと
 ☆白梅は光の花となりたるも 地に描(か)く影は濃い紫に
 ☆濃き深き香り放ちて沈丁花 浅き春呼ぶ つましき花よ
 ☆巣ごもりの日々に飽いたか友来たる 不要ならざるミッションも無く
 ☆ハグをするあの手ごたえも遥かなる 孫らは既に我が背を超えて
 
 ☆さざ波の海の水面にそろい踏み ウミウ鴎にサギも紛れて
 ☆吹き荒れる弥生の風に白梅は 花びら飛ばし 蕊は残れり
 ☆凡庸を一つの道と諾うも なお成すべきを 粛々と為す
 ☆議員たる特権さえも行使せず 逝きし羽田氏の清し生きざま
 ☆十年を未だ戻れぬ人あまた それぞれの惨 それぞれの悲よ
 ☆宣言を再び延ばす国なれど 見据える先に 民ありたるや
コメント (2)
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