「口語短歌・水曜サロンの会」(その42) 短歌の投稿を歓迎します!!
☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。 ☆☆☆
☆☆☆ 緊急連絡!! 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。☆☆☆
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた短歌を
掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を投稿し、
鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。
【サロンの運営について】
運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。
「ジャーマンアイリス」
「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」
【詞書】6月25日軽井沢レイクガーデンに行って来ました。今年も4つのガーデンが
満開に咲いていました。レイクガーデンは旧名レマン湖でした
☆レマン湖は 初夏の日差しに 囲まれて 薔薇の庭園 光り輝く
浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん
【詞書】フレグランスローズパスは別名「香りの道」です。
☆ローズパスは ミルラの香り 包まれて 今が盛りと 咲き誇れるも
浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん
【詞書】昨年から気になっていた飛び切り美人の庭師といつも会話するのが秘かな楽しみです。
☆小綺麗な 庭師の人に 尋ねるも その人を指す 可憐な花名
浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん
【解説】
軽井沢レイクガーデンもいよいよ薔薇の季節を迎えましたね。
これからも、シリーズで薔薇のトンネルと、むせかえるような薔薇の香りを
表現した短歌を期待したいと思います。
「飛び切り美人の庭師」さんとの、物語への展開が楽しみですが「可憐な花名」は
レディ・オブ・シャーロットとのこと。三首目を添削させて頂きました。
字余りですがいかがでしょうか。
【ご参考】
★薔薇の名はシャーロットです…と ほほ笑みて 我に告げたる庭師のえくぼ
☆わたくしを訴へるとぞ言ふ人よ受けて立ちます必要ならば
☆高学歴美人のあなたに憧れてナイトとなれる男あはれむ
☆爺などと名乗り女を騙しつつ実は男盛りの男よ
suisenさん
【解説】
出詠された短歌は、未だ続く作者への「誹謗中傷」のコメントへの怒りが滲む
詠歌ですが、特に三首目は、そのコメント記入者への怒りが露わになっています。
このような歌も、自らの「魂鎮め」として詠わざるを得ない状況を改めて理解したい
と思います。
あいかわらず「匿名」さんも含めて、いやがらせのコメントが届いているかと
思いますが、先ずはスルーする事が解決策の第一歩かと思います。
「フェークニュース」も含めて、誹謗中傷コメントのまん延は残念ながらネット社会の
負の側面です。それらを発信する方に、この場をお借りし改めて申し上げます。自らの
心を貧しく寂しくする行為は慎んでください。この行為は誰をも幸せにしませんので…。
「山百合の花」
☆たのしみは 雨降りしきり吾ひとり どきどきわくわくページ繰るとき
☆たのしみは このメロディーはあのシーンと 胸熱くしてCDを聴くとき
☆たのしみは ポストの中に君からの 嬉しい便り手にし読むとき
shima-千恵子さん
【解説】
作者の絵手紙の素晴らしさは言うまでもありませんが、そこに添えられたshimaさんの
コメントは、さながら絵手紙と響き合う「詩」の趣を感じます。お二人で長い歳月を
かけて培ってこられた「絆のアート化」と表現できるかと思います。
今回も、独樂吟のつくる世界観にどっぷり浸りつつ、その表現の自在さを改めて感じ、
学ぶことが出来ました。
【詞書】上を向いて
☆昨日より今日
今日より明日
みんな貧しかったけど
上を向いて
自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
YouTubeを見ていて、坂本九さんの「上を向いて歩こう」で短歌を作りました。
この時代、みんな貧しかったけど、昨日無かったテレビが今日届く。明日には、伯父の車で
ドライブと、日々生活が良くなるのを実感していました。
今は、その当時からするとすごく金持ちですが、今日より明日、自分の生活が悪くなって
いる気がします。上ではなく、下ばかり見ています。
当時はそれほど良い訳ではなく、単に悪い事を忘れている、悪い事は子には感じさせず、
親が頑張ったのかも知れませんね😃
下記URLに、坂本九さんの歌と当時の映像を貼付しておりますので、昔を思い出して
頂ければ幸いです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/91c390bd4e0ed5f95f772bce728b7710
【投稿外コメント】自閑(jikan314)さんご自身のコメントです。
今回も新古今和歌集を紹介します。
これだけ連日暑いので、涼むという歌で、大好きな西行の歌
☆道の辺に清水流るる柳かげしばしとてこそ立ちとまりつれ
☆よられつる野もせの草のかげろひてすずしく曇る夕立の空
一首目は、教科書にも掲載しているので、ご存知の方もいらっしゃるかと。散歩途中でも、
水分補給を兼ねて喫茶店でも涼んで行こうかなと思います。
二首目は、暑さで撚れている草木も私も夕立の予感がする曇りで、期待が高まりますね。
【解説】
坂本九さんの「上を向いて歩こう」は、おっしゃるように「今日より明日が輝いて」
みえる、また「希望をもって明日を迎える」ことが出来た時代の、空気感を良くとらえて
いたと感じます。大地に足をしっかと踏ん張りつつ「上を向く」ことが、今私たちにも
求められているのかも知れませんね。
なお、この「上を向いて歩こう」はアメリカ合衆国のビルボード誌で、1963年6月15日付に
おいてHot 100週間1位を獲得し、当初は日本より、アメリカでヒットし話題となりました。
また、今の季節にふさわしい西行の歌を紹介いただきありがとうございます。
「すずしく曇る夕立の空」の表現は西行ならではの、巧さと詩情がありますね。
☆散りてなお 光りまとうや沙羅の花 無常にまけぬ抗いも秘め
ポエット・M
【解説】
時々訪れる遊歩道の脇に、梅雨の雫をまとう沙羅の木が何本か植えられ、その花の散る様に
出会いました。
沙羅の花は朝に開花し、夕べに散るひと日花ですが、散った後も仄かな輝きをたたえており
「地に咲いている」かの錯覚に囚われます。それは「一切は常に変化し、不変のものはない」との
無常の理(ことわり)に抗いを示すように、滅びゆくものの終の輝きを放っているかにみえました。
そんな花の秘める、かすかではあるものの凛とした矜持を詠んでみました。
「沙羅の花 夏椿」
「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (43)
10.愛の亡霊(4)
我がドッペルゲンガー
『ハイネ』
注)ドッペルゲンガー(独: Doppelgänger)とは、自分自身の姿を自分で
見る幻覚の一種で、「自己像幻視」とも呼ばれる現象です。
君ゆえに
愛も希望も
信仰も
消えてはかなく
ただ泣く我れよ
さめざめと
泣けばミューズの
神の声
「我れは涙の
中にあり」とぞ
歌詠みて
我れは命を
ながらえん
千一夜の
女王のごとく
歌詠みて
命ながらう
この我れに
シェーラザードの
霊よ溢れよ
ああ神よ
なにゆえ人に
永遠を
思う思いを
与え給いし
「咲き残る 紫陽花」
【短歌入門・質問・提案コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
ヒント、 さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
それが学びに繋がれば嬉しい限りです。
【サロン参加者からのご意見】前週に引き続き掲載致します。
suisenさんからのコメントですが、皆さんのご参考になればと掲載いたします。
文語と口語、旧仮名遣い、新仮名遣いの問題は、古くて新しい問題でございますね。
私の所属しています塔は元々口語、現代仮名遣いが結社の基本方針でございましたが、
いつのまにやら文語、旧仮名遣いの人が増えて、現在は半々くらいかもしれません。
前主宰永田和宏氏自身、数年前に現代仮名遣いから旧仮名遣いにしましたから今でも
短歌界での旧仮名遣いは根強いようでございます。私自身短歌を始めました時、
当時の先生に新仮名遣いを勧められましたが、私自身は旧仮名遣いを選択いたしました。
やはり伝統の詩形である短歌には旧仮名遣い文語が合うと感じたからでした。
文語と口語は、現代は折衷でよいのではないかと思っています。会話体などは口語で
詠ったほうが生き生きしますが、駆体の部分は、従来どおり文語にしたほうが歌が
締まると私自身は感じておりますから。締まるということと同時に、文語で
表現したほうが短く詠い収めることができる利点もあると思っております。
たとえば、口語なら「見せる」というところを文語であれば「見す」と短く表現できます。
これは文字数制限のある短詩形文学では大きい利点だと思います。
長々書きましたが、私が文語、旧仮名遣いを選択する理由でございます。
しかし、文語、旧仮名遣いを強制しますと、短歌への敷居が高くなりますから、
まずは新仮名遣い口語で短歌に馴染んでもらって追々個々の文体を選択されたらと
私自身は思っております。
以上、水曜短歌サロンの主旨とは異なりますが、私個人の考えを述べさせていただきました。
【ご意見へのコメント】
suisenさんのコメントについてのポエット・Mのコメントです。
suisenさんの貴重なご経験に裏打ちされた想い、さらにご提案も頂きありがとうございます。
記紀万葉、さらに古今、新古今集の時代から1300年余の歴史を持つ、和歌、短歌の表記は
おっしゃるように「古くて新しい問題」と私も思っています。
また、所属する短歌会や、結社の方針もそれぞれあり、一筋縄ではいかないことも十分
理解しております。そのうえで、この「水曜サロン」は、「口語、新仮名遣い」を前提に
短歌の交流サロンとして、共に学んできた経緯があります。
また、短歌の初心者の方も含めて、様々な歌歴を持つ方が、フラットの立場で短歌を中心に
意見を交流し合い、短歌を楽しく鑑賞し、新たな短歌を詠む契機になればと思ってきました。
そこには、それぞれの方の短歌作品を尊重し合い、巧拙を越えてお互いの作品から学びを
深める謙虚さが必要なことも大切と思ってきました。お陰様で、このサロンは皆さんの
ご協力と、ご支援を頂き、初心者で成長著しい方も現れ頼もしい限りと思っています。
なお、伝統文学の先端に位置づけられる短歌も、若いメンバーも含めて、そのすそ野を広げ、
「短詩型文学」の世界を深めていく一翼を担えればと思っています。その際、「口語、
新仮名遣い」を前提にしながらも、「文語、旧仮名遣い」も、学びの対象として、また、
新たな表現分野として、参考にしながら取り組んで行けたらと思っています。
suisenさんには、引引き続ご意見をお寄せ頂き、ご指導賜ればと思います。
【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了
☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。 ☆☆☆
☆☆☆ 緊急連絡!! 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。☆☆☆
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた短歌を
掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を投稿し、
鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。
【サロンの運営について】
運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。
「ジャーマンアイリス」
「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」
【詞書】6月25日軽井沢レイクガーデンに行って来ました。今年も4つのガーデンが
満開に咲いていました。レイクガーデンは旧名レマン湖でした
☆レマン湖は 初夏の日差しに 囲まれて 薔薇の庭園 光り輝く
浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん
【詞書】フレグランスローズパスは別名「香りの道」です。
☆ローズパスは ミルラの香り 包まれて 今が盛りと 咲き誇れるも
浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん
【詞書】昨年から気になっていた飛び切り美人の庭師といつも会話するのが秘かな楽しみです。
☆小綺麗な 庭師の人に 尋ねるも その人を指す 可憐な花名
浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん
【解説】
軽井沢レイクガーデンもいよいよ薔薇の季節を迎えましたね。
これからも、シリーズで薔薇のトンネルと、むせかえるような薔薇の香りを
表現した短歌を期待したいと思います。
「飛び切り美人の庭師」さんとの、物語への展開が楽しみですが「可憐な花名」は
レディ・オブ・シャーロットとのこと。三首目を添削させて頂きました。
字余りですがいかがでしょうか。
【ご参考】
★薔薇の名はシャーロットです…と ほほ笑みて 我に告げたる庭師のえくぼ
☆わたくしを訴へるとぞ言ふ人よ受けて立ちます必要ならば
☆高学歴美人のあなたに憧れてナイトとなれる男あはれむ
☆爺などと名乗り女を騙しつつ実は男盛りの男よ
suisenさん
【解説】
出詠された短歌は、未だ続く作者への「誹謗中傷」のコメントへの怒りが滲む
詠歌ですが、特に三首目は、そのコメント記入者への怒りが露わになっています。
このような歌も、自らの「魂鎮め」として詠わざるを得ない状況を改めて理解したい
と思います。
あいかわらず「匿名」さんも含めて、いやがらせのコメントが届いているかと
思いますが、先ずはスルーする事が解決策の第一歩かと思います。
「フェークニュース」も含めて、誹謗中傷コメントのまん延は残念ながらネット社会の
負の側面です。それらを発信する方に、この場をお借りし改めて申し上げます。自らの
心を貧しく寂しくする行為は慎んでください。この行為は誰をも幸せにしませんので…。
「山百合の花」
☆たのしみは 雨降りしきり吾ひとり どきどきわくわくページ繰るとき
☆たのしみは このメロディーはあのシーンと 胸熱くしてCDを聴くとき
☆たのしみは ポストの中に君からの 嬉しい便り手にし読むとき
shima-千恵子さん
【解説】
作者の絵手紙の素晴らしさは言うまでもありませんが、そこに添えられたshimaさんの
コメントは、さながら絵手紙と響き合う「詩」の趣を感じます。お二人で長い歳月を
かけて培ってこられた「絆のアート化」と表現できるかと思います。
今回も、独樂吟のつくる世界観にどっぷり浸りつつ、その表現の自在さを改めて感じ、
学ぶことが出来ました。
【詞書】上を向いて
☆昨日より今日
今日より明日
みんな貧しかったけど
上を向いて
自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
YouTubeを見ていて、坂本九さんの「上を向いて歩こう」で短歌を作りました。
この時代、みんな貧しかったけど、昨日無かったテレビが今日届く。明日には、伯父の車で
ドライブと、日々生活が良くなるのを実感していました。
今は、その当時からするとすごく金持ちですが、今日より明日、自分の生活が悪くなって
いる気がします。上ではなく、下ばかり見ています。
当時はそれほど良い訳ではなく、単に悪い事を忘れている、悪い事は子には感じさせず、
親が頑張ったのかも知れませんね😃
下記URLに、坂本九さんの歌と当時の映像を貼付しておりますので、昔を思い出して
頂ければ幸いです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/91c390bd4e0ed5f95f772bce728b7710
【投稿外コメント】自閑(jikan314)さんご自身のコメントです。
今回も新古今和歌集を紹介します。
これだけ連日暑いので、涼むという歌で、大好きな西行の歌
☆道の辺に清水流るる柳かげしばしとてこそ立ちとまりつれ
☆よられつる野もせの草のかげろひてすずしく曇る夕立の空
一首目は、教科書にも掲載しているので、ご存知の方もいらっしゃるかと。散歩途中でも、
水分補給を兼ねて喫茶店でも涼んで行こうかなと思います。
二首目は、暑さで撚れている草木も私も夕立の予感がする曇りで、期待が高まりますね。
【解説】
坂本九さんの「上を向いて歩こう」は、おっしゃるように「今日より明日が輝いて」
みえる、また「希望をもって明日を迎える」ことが出来た時代の、空気感を良くとらえて
いたと感じます。大地に足をしっかと踏ん張りつつ「上を向く」ことが、今私たちにも
求められているのかも知れませんね。
なお、この「上を向いて歩こう」はアメリカ合衆国のビルボード誌で、1963年6月15日付に
おいてHot 100週間1位を獲得し、当初は日本より、アメリカでヒットし話題となりました。
また、今の季節にふさわしい西行の歌を紹介いただきありがとうございます。
「すずしく曇る夕立の空」の表現は西行ならではの、巧さと詩情がありますね。
☆散りてなお 光りまとうや沙羅の花 無常にまけぬ抗いも秘め
ポエット・M
【解説】
時々訪れる遊歩道の脇に、梅雨の雫をまとう沙羅の木が何本か植えられ、その花の散る様に
出会いました。
沙羅の花は朝に開花し、夕べに散るひと日花ですが、散った後も仄かな輝きをたたえており
「地に咲いている」かの錯覚に囚われます。それは「一切は常に変化し、不変のものはない」との
無常の理(ことわり)に抗いを示すように、滅びゆくものの終の輝きを放っているかにみえました。
そんな花の秘める、かすかではあるものの凛とした矜持を詠んでみました。
「沙羅の花 夏椿」
「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (43)
10.愛の亡霊(4)
我がドッペルゲンガー
『ハイネ』
注)ドッペルゲンガー(独: Doppelgänger)とは、自分自身の姿を自分で
見る幻覚の一種で、「自己像幻視」とも呼ばれる現象です。
君ゆえに
愛も希望も
信仰も
消えてはかなく
ただ泣く我れよ
さめざめと
泣けばミューズの
神の声
「我れは涙の
中にあり」とぞ
歌詠みて
我れは命を
ながらえん
千一夜の
女王のごとく
歌詠みて
命ながらう
この我れに
シェーラザードの
霊よ溢れよ
ああ神よ
なにゆえ人に
永遠を
思う思いを
与え給いし
「咲き残る 紫陽花」
【短歌入門・質問・提案コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
ヒント、 さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
それが学びに繋がれば嬉しい限りです。
【サロン参加者からのご意見】前週に引き続き掲載致します。
suisenさんからのコメントですが、皆さんのご参考になればと掲載いたします。
文語と口語、旧仮名遣い、新仮名遣いの問題は、古くて新しい問題でございますね。
私の所属しています塔は元々口語、現代仮名遣いが結社の基本方針でございましたが、
いつのまにやら文語、旧仮名遣いの人が増えて、現在は半々くらいかもしれません。
前主宰永田和宏氏自身、数年前に現代仮名遣いから旧仮名遣いにしましたから今でも
短歌界での旧仮名遣いは根強いようでございます。私自身短歌を始めました時、
当時の先生に新仮名遣いを勧められましたが、私自身は旧仮名遣いを選択いたしました。
やはり伝統の詩形である短歌には旧仮名遣い文語が合うと感じたからでした。
文語と口語は、現代は折衷でよいのではないかと思っています。会話体などは口語で
詠ったほうが生き生きしますが、駆体の部分は、従来どおり文語にしたほうが歌が
締まると私自身は感じておりますから。締まるということと同時に、文語で
表現したほうが短く詠い収めることができる利点もあると思っております。
たとえば、口語なら「見せる」というところを文語であれば「見す」と短く表現できます。
これは文字数制限のある短詩形文学では大きい利点だと思います。
長々書きましたが、私が文語、旧仮名遣いを選択する理由でございます。
しかし、文語、旧仮名遣いを強制しますと、短歌への敷居が高くなりますから、
まずは新仮名遣い口語で短歌に馴染んでもらって追々個々の文体を選択されたらと
私自身は思っております。
以上、水曜短歌サロンの主旨とは異なりますが、私個人の考えを述べさせていただきました。
【ご意見へのコメント】
suisenさんのコメントについてのポエット・Mのコメントです。
suisenさんの貴重なご経験に裏打ちされた想い、さらにご提案も頂きありがとうございます。
記紀万葉、さらに古今、新古今集の時代から1300年余の歴史を持つ、和歌、短歌の表記は
おっしゃるように「古くて新しい問題」と私も思っています。
また、所属する短歌会や、結社の方針もそれぞれあり、一筋縄ではいかないことも十分
理解しております。そのうえで、この「水曜サロン」は、「口語、新仮名遣い」を前提に
短歌の交流サロンとして、共に学んできた経緯があります。
また、短歌の初心者の方も含めて、様々な歌歴を持つ方が、フラットの立場で短歌を中心に
意見を交流し合い、短歌を楽しく鑑賞し、新たな短歌を詠む契機になればと思ってきました。
そこには、それぞれの方の短歌作品を尊重し合い、巧拙を越えてお互いの作品から学びを
深める謙虚さが必要なことも大切と思ってきました。お陰様で、このサロンは皆さんの
ご協力と、ご支援を頂き、初心者で成長著しい方も現れ頼もしい限りと思っています。
なお、伝統文学の先端に位置づけられる短歌も、若いメンバーも含めて、そのすそ野を広げ、
「短詩型文学」の世界を深めていく一翼を担えればと思っています。その際、「口語、
新仮名遣い」を前提にしながらも、「文語、旧仮名遣い」も、学びの対象として、また、
新たな表現分野として、参考にしながら取り組んで行けたらと思っています。
suisenさんには、引引き続ご意見をお寄せ頂き、ご指導賜ればと思います。
【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了