教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

悩みの解消法(なまかた)

2005年10月21日 19時54分39秒 | Weblog
 他の生き物が悩むかどうかはさておいて…
 人間は悩む生き物です。悩みは人間に苦しみを与え、集中力も気力も体力も奪っていきます。集中力を奪われた者はうまく行動することが不可能になり、気力を奪われた者は行動を忘れ、体力を奪われた者は行動することが不可能になります。人間は行動することによって生きていける生き物ですから、気力や体力を奪い、いつしか行動を忘れさせる、悩みは人間にとって解消すべき存在です。
 悩みは、今現在置かれている状況を不満としているからこそ、生じるものです。悩みを解消するには、自らの現状を理解し、現状から抜け出す方法を考え、実行するしかありません。悩みは深くなると行動を忘れさせますから、理解するという行動、方法を考える行動、実行する行動を不可能にさせます。ですから、悩みを解消することは非常に難しいことです。
 悩みは個人個人のものであり、他人が肩代わりすることはできません。しかし、悩みを聞き、理解し、アドバイスし、手助けすることはできます。悩みを解消するのは悩んでいる本人ですが、一人で悩む必要はありません。ただ、悩みを相談することを相手の迷惑と考え、相談を止めてしまうことがあります。さらには、手をさしのべてくれている場合でも、相手の迷惑を想像して尻込みすることもあります。しかし、よく考えてください。相談ができる相手というのは、悩める人とプライベートや仕事などで近しい関係でなくばなりえない人です。悩める人が悩み、行動を忘れれば、それこそ迷惑をかける人です。悩みを相談する行動は、自分のためだけではなく、むしろ悩みを相談する相手のためでもあるのです。もちろん、自分の悩みを解消できるのは自分だけなので、他人ばかりを頼って、自分で解消する努力を怠ってはいけませんが。
 悩みは集中力・気力・体力を消耗させ、ついには行動を忘れさせます。行動をしなくなれば、何もしない状態になり、それが許されるならば、実は心地よい状態であったりもします。また、悩んでいる自分に酔い、悲壮感に身を委ねることもあります。実は私もそのような時がありました。しかし、悩みに浸(ひた)っている状態は、自分の近しい人(家族・友人・恋人・同僚・上司…)に迷惑をかけている状態でもあることを忘れてはいけません。悩みは、自分にも、自分の大切な人にも不利益を与えるのです。
 悩みがあるなら、少しでも早く解消する努力をするべきです。そして、なるべく早く他人に相談するべきです。社会的な地位が高くなれば、自分や周りだけではどうにもならない悩みもあるでしょうが、これが悩みの解消法の基本だと思います。そして、自分も周りも大事にしながら、悩みを解消できる方法なのだと思います。
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