現在、2年生の実習期間中です。実習期間中は、学科全教員にお願いして実習先を訪問し、実習生の指導をしていただいています。私も昨日、米子市内と雲南市内の幼稚園へ行ってきました。学生は、思っていた以上に(失礼!)よくやっているようで、すばらしい学びの機会になっているようでした。実習園の先生方のご指導ありがたく思います。
さて、実習訪問は、学生の指導だけでなく、現場の先生方のお話をうかがったり、貴重な資料をいただいたりする機会にもなります。今回は、雲南市のある公立幼稚園へ行った際に、雲南市教育委員会・健康福祉部が作成したパンフレット「幼児期版 夢発見プログラム」(雲南市キャリア教育推進プログラム)をいただきました。写真はそのパンフレットです。
雲南市では、教育委員会・教育長の音頭で、島根大学・市内保幼小中学校関係者を集めて、幼児期から義務教育期までの長期間にわたって「生きる力」(とくに子どもの勤労観・職業観)を育てるプログラムをまとめ、平成23年度より実施しているそうです。プログラムをまとめる際の様子を少しうかがったところ、ただのトップダウン事業ではなく、現場の意見もかなり反映されたようです。園長先生によれば、このプログラムには従来現場が大事にしてきた考え方や実践が位置づいた、別に新しいことをしているのではないとのこと。ここまでしっかり保幼小中が連携して計画されたプログラムを見たことがなかったのと、実習園でこのプログラムを強く意識して保育を進めておられたのを聞いて、感心しました。
「幼児期にキャリア教育?」と一瞬思いましたが、お話をうかがっていると納得しました。保育現場が小中学校での教育や将来の人間像をしっかり見据えて、プログラムづくりに参画し、さらにその後も自分たちの実践を意義づけていくことができる点に魅力を感じます。また、幼児期版(幼稚園・保育所)だけでなく、小学校・中学校も含めたパンフレットもあるようです。
県立なので仕方ないのかもしれませんが、高校も含めてできたらもっとすごいよなぁと思いました。
同プログラムについては、雲南市教育委員会のHP該当ページをどうぞ。→ http://www.city.unnan.shimane.jp/kyouiku/kyaria.html