教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

卒業生に贈る言葉

2015年03月22日 19時07分45秒 | Weblog

 3月20日、広島文教女子大学で学位授与式・卒業パーティーが挙行されました。女子大らしくとても華やかで、本学らしくとても落ち着きのある式でした。いろいろな思いを胸に、本学・本学科を卒業し、新しい人生に旅だってくれました。私は1年間しか一緒にいなかったのですが、パーティーでは、ゼミ生だけでなく様々な形でつながりをもった多くの学生たちが、たくさんのあたたかい言葉と笑顔をくれました。
 私は、今回、初めて4年大で卒業論文を書かせたゼミ生11名(前任者から引き継いだ学生たち)を送り出しました。彼女たちの学年は、卒業研究ルーブリック(全学共通、ただし芸術系は少し違う)が初めて適用された学年でした。「なんで今までなかったのに、よりによって私たちの時に…」という不満がずっとぬぐえなかったようですが(1月まで向き合えなかった人も…)、質の向上という意味では間違いなく機能しましたので、ここは飲み込んでもらいたいと思っています。あのルーブリックがなければ、私も安易な指導・出来に流されていたと思います。今年度の実績を踏まえた改良はこれから具体化するはずですが、新4年生にはしっかり向き合ってもらいたいなと思っています。

 また、それより先の3月17日、前任校の鳥取短期大学の卒業式が挙行されたようです。私は転任時に幼児教育保育学科の1年担任をしていましたが、この日その旧担任の教え子たちが卒業しました。体調不良もあって反応が遅くなりましたが、風の噂で情報提供をいただき、なんとか旧担任の学生全員進路は決まったと聞いています。保育者になる人、専攻科福祉専攻に進学する人。1年前に聞いていた進路とは違う人も多いですが、この1年間のさまざまな学びを通して自分なりに考えた結果でしょう。心から祝福したいと思います。おめでとう!


 皆さんは、これから新しい人生を歩み始めます。
 希望した進路・配属とは少し異なる人もいるでしょう。望み通りの進路に進む人も、実際に働いていれば、意に沿わないことも多いかもしれません。これから様々な問題に向き合わなければなりません。身につけた知識・能力を活用して、目の前の問題に立ち向かってください。また、学び続けて、常に自分を更新してください。
 学び続け、目の前の問題に立ち向かう人は、「輝き」を放ちます。子どもたちも、その保護者も、同僚も、あなたの学び続ける姿を見て、あなたを信頼します。そして、自分もがんばろうと思います。よい教師・保育者になるためには、学び続け、問題に立ち向かい続けることは必須です。苦しいこともあると思いますが、ぜひ「輝き」続けてください。
 人生にはムダな経験はありません。どんなにいやなことも、苦しいことも、楽しいことも、うれしいことも、そして悲しいことも、必ず自分を豊かにします。自分の出来る限り、真剣に生きてください。問題解決に明け暮れ、ふと気がついたとき、また一回り大きくなった自分に気づくことでしょう。苦しくて、前に進めなくなることもあります。そのときは、周りを見てください。あなたは独りではありません。子ども・利用者、家族、友人、同僚、上司、後輩、そして旧師。たまには周りによりかかりましょう。みんな、喜んで支えてくれるはずです。ちなみに、前に進めなくなるまでがんばるよりも、普段から適度に気分転換をした方が「長持ち」します(私はこいつが一番苦手ですが)。
 皆さんはこれから私と一緒の社会人です。ともに、よりよい教育を、よりよい社会を、よりよい日本をつくっていきましょう。今後ともよろしくお願いします。


いただいた花束を皆さんにも (背景って大事ですね…)

コメント
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