教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

審査会終了

2006年07月26日 20時44分45秒 | Weblog
 極めて凹んでおります。
 悪口を言っていれば、すっきりできるかもしれません。しかし、悪口からは何も生まれない。その場しのぎの気分転換にしかなりません。言われたこと、やってしまったことについて反省しなくては、時間も受けた傷も意味のないものにしかなりません。私は、その場しのぎの気分転換ではなく、今日の出来事を反省して、研究者として人間として少しでも成長したい。
 だから、以下は反省文です。

 15:30ごろ審査会終了。結果は、修正後に再査読ということになりました。
 審査会での議論は惨憺たる結果でしたが、先生方の意見には刺激を受けました。議論が惨憺たる結果だった、というのは、私は先生方から出された意見は自分の意図が伝わっていないから出されたのだと考え、紀要論文・博論構想にこめられた私の意図を伝えることに必死になってしまい、先生方が本当に知りたいと思っていたことは答えることができず、質疑応答の体をなさなかった、ということです。そのため先生方に根強い不満感を持たせてしまいました。Y先生が、審査会冒頭で、今日の審査会の場は「意見をもらう場」「指導をもらう場」だということを確認されていたのに、私は自分の意図が伝わっていない、無茶ばかり言うなよ…と思ったばかりに、あの場にそぐわない対応をしてしまいました。そのような対応をした背景には、とてもこの論文(博論でも)では示すことはできないと思ったため、論文で可能な範囲と自分の意図を伝えることで済まそうとした、という打算がありました。自分の我を通そうとした結果、自分にも先生方にも不満を残す質疑応答になってしまったのです。私が我が強いのは前からですが、自分の理想としても研究論文が評価されるためにも、居直ることはできません。私は、今日のことで心底反省しなくてはなりません。
 なお、先生方の意見は、今までY先生との議論した中で出てきた内容と、基本的に変わらないものでした。そのため、目新しい考え方が出てきたわけではありませんが、これらの意見に応えなくては、博士論文など、はかない夢に過ぎないということを確信させられました。これらの意見に応えられれば良い論文になる可能性がある、との言葉もいただいたため、希望はあります。今後は、一層深く考え、その考えを文章にし、論文として伝えるべきことを明確にしていくことを心がけようと思います。
 なお、精神的に一番こたえた言葉は、「君は人の言うことを聞いていない」という言葉でした。恥ずかしながら、この言葉がとてもくやしくて涙が出てしまいました。自覚があるだけに、これまで何とか人の言うことを理解しようと努めてきただけに、そして今日はうまく先生方の意見をメモ書きできて的確に答えられたと思っていただけに、ショックだったのです。これだけ言われてもなお、「審査会だからといって、なんで先生方の意見をただ聞いているだけしかできないんだ! あなたたちだって、私の意見を聞こうとしてないじゃないか!」と思ってしまうところが、なかなかこの性格を改善できない一番の理由でしょう。このように思っている限り、いつまでも「君は人の言うことを聞いていない」と言われ続けるでしょう。Y先生に後でたしなめられたのですが、相手は私の言いたいことを理解している、ということを前提にして質疑応答をしないといけないのだな、と感じました。相手は自分よりも遙かに年齢も上で、知恵を有した人物であることを、私はもっと尊重しないといけないのです。私の心のどこかには、そんなものどうでもいい、自分の意図を受け止められない相手が悪い、と思う身勝手な気持ちがくすぶっています。私はこのことについて、強く反省しなくてはなりません。くやしさの涙は、自分の至らなさを恥じる涙にしなくてはなりません。

 先生方は、いずれの先生も極めて真摯に論文の評価をしてくださいました。真摯に論文を読んでくださったのでなければ、的を得た、一番重要な内容をつくことはできません。実際にいただいた意見は、すべて的を得た、重要な意見でした。私は、先生方の誠意に応え、御意見をふまえて、論文内容を改善していく責任があります。論文内容についての反省はこれからです。〆切は8月末とのこと。某論文〆切と重複してしまいましたが、まあ、このくらいはいつものことですから、あわてません。
 がんばれ、俺!
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