教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

大事にしたい言葉として「受け止める」が出てきたことについて

2022年04月07日 19時57分00秒 | 教育研究メモ
 2022年度が始まりましたね。
 今年度は再び1年生チューターに戻り、新入生のガイダンスと来週からの授業準備に挟まれて忙殺されております。さらに、その他いろいろな仕事が合流し、重圧にさらされております。昨年度は精神的に参っていてどうしようもなかったのですが、新年度は物理的にさばききれるか不安で仕方ありません。

 今年の新入生は真面目そうだなという印象です。広島市の最北にある大学の教育学部をわざわざ選んでくださった人たちですから(遊びたいならいくらでも他はあるわけで)、納得なのですが。さて、この真面目さを学びや多様な経験に仕向けていくのが我々の役割。うまく学びに向け、適切な機会を与えられれば、学生たちはぐんぐん伸びます。連日続くガイダンスの中で、個性も少しずつ見えてきました。しっかり育てていきたいと思います。
 上級生が用意してくれた新入生歓迎行事の中で、インタビュー付きの教員紹介がありました。私には「大事にしたい言葉はありますか?」という問い。一番鮮明に浮かんだ言葉が、「受け止める」でした。私の授業を受けてきた人は何のことかおそらくわかると思います。インタビュアーの上級生も、「それ!」という反応だったのでうれしいです。
 「受け止める」は教育方法としても重要な概念ですが、自分の人生においても、とても大事な言葉になったことを実感しました。学生を、同僚を、友人を、妻を、娘を、出会ったすべての人々を、いったんまず「受け止める」こと。相手をどうこうしようとする前に相手を「受け止める」ことの大事さ。ほんらい幼児教育・保育の概念ですが、教育一般や人間関係の根本概念だと思って大事にしてきました。行きがかり上のことでしたが、教育学一般にとどまらず、幼児教育を学んでよかったなと思っています。
 今年度も、新入生たちの「学びたい気持ち」を受け止めて、しっかり返していきたいです。

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