<07月22日プレイリスト>
SOUND1:
TITLE:シーズン・イン・ザ・サンー夏草の誘い
ARTIST:佐野元春
SOUND2:
TITLE:誰かが君のドアを叩いている
ARTIST:佐野元春
SOUND3:
TITLE:The Pretender
ARTIST:東京スカパラダイスオーケストラ
SOUND4:
TITLE:ガラスのジェネレーション 2006
(Additional recorded version)
ARTIST:佐野元春
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■内容の一部を抜粋
・Shell Sound Ignition ~JUSTA RADIO~
TOKYO FMをキー局にしてJFN系38局ネット。7月22日(土)12:00PM ~ 12:30PM放送。放送日時が各地域および放送局によって異なり、fm osakaでは7月30日(日)9:00AM ~ 9:30AMに放送された。
・ゲスト3部作
今月は「JUSTA RADIO」3周年アニバーサリーということで、「ゲスト3部作」と題して、東京スカパラダイスオーケストラ、茂木欣一に縁のあるミュージシャンをゲストに迎えて放送している。先週はGLAY、今週は佐野元春、来週はくるり。
・佐野元春は大事な大事な存在
茂木欣一にとって佐野元春は十代の頃から大事な大事な存在だったという。こうして番組のゲストとして迎えて、そして会話ができることについて「う~ん、幸せだなぁ。うれしいですね」と話していた。
・楽しいパーティー
2005年12月2日から福岡 Zepp Fukuokaを皮切りに全国4ヶ所のライヴ・ツアー「SKYDRIVERS HIGH 2005 堂島孝平 feat. 佐野元春」が開催された。スカパラからはパーカッションの大森はじめ、ドラムの茂木欣一とサックスのGAMOが参加した(茂木とGAMOは東京と大阪公演のみ)。
「クリスマス・タイム・イン・ブルー」を披露した時に、茂木欣一が舞台の袖からドラムの台にのって登場した。
「あれ、受けてたね。あんな登場の仕方、普通じゃないよね」と佐野元春。
「でも"普通じゃないよね"というのは、僕は間違いなく佐野さんに教わったことだと思います(笑)」と茂木欣一。
「まあね。でもね、欣ちゃんはああいうファンキーな感じがすごく似合うな。僕は"あぁ欣ちゃんにぴったりな演出だな"と思いました。ハイ」と佐野元春。
・「ガラスのジェネレーション」の再録
「佐野元春というと"『SOMEDAY』の佐野元春"とか"『アンジェリーナ』の佐野元春"ってよく言われるんです。それはそれで間違いない。自分がソングライターとして振り返ってみた時に、『SOMEDAY』や『アンジェリーナ』もそうなんだけれども、初期のヒット曲『ガラスのジェネレーション』という曲こそ、ソングライターとしての僕がいちばんよく現れているんじゃないかなと。今回のこのシングル・コンピレーション(『THE SINGLES』)では昔の『ガラスのジェネレーション』から1曲目始まって、そして最後にリテイクの『ガラスのジェネレーション』で閉めるというそういう構成にしてみたんだよね」と佐野元春。
・客観的に佐野元春を見ているという感じ?
「そうです。そのとおりです。もうすでに25年も前でしょう。やっぱり、その当時の自分がだいぶ冷静に、客観的に"ああだったな、こうだったな"って見られるようになりましたね。3年前、4年前だとまだホットでよくわかんないんだね。自分のことですから」と佐野元春。
・『THE VIDEOS』も同時リリース
「ビデオっておもしろいのは、時代の雰囲気も一緒に写るでしょ。'80年代だったら'80年代の雰囲気も感じられたりしてね。なんか古めかしいところもあり、なんか恥ずかしい部分もあり、でも"あっ、若くてがんばってるな"みたいなところもありね、なかなか楽しいよ」と佐野元春。
・「楽しい時」にスカパラが参加
「アルバム『FRUITS』(1996)のセッションにスカパラが参加してくれて、曲のタイトルどおりなんだけれどホントに楽しかった」と佐野元春。
「楽しい時」のビデオ・クリップでは、今では禁煙したNARGO(Trampet)がタバコを吸ってる場面があって、当時はまだフィッシュマンズにいて、スカパラに合流するとは思ってなかった茂木欣一は、いろいろな思いが交錯したという。
「芝浦のどっかのビルの上だね。欣ちゃんはそれを見たことないわけだよね、それを実際には。その当時は(スカパラに合流するとは)思ってなかったわけだね」と佐野元春。
・シーズン・イン・ザ・サンー夏草の誘い
「'86年にレコーディングしました。ちょうど今の季節を思いながら書いた曲、僕は東京生まれ、東京育ちなんだけれど、この曲を書いた時には、そういう街の生活が嫌になっちゃって郊外というか自然の多いところに行って、"思い切り気持ちを広げたいなぁ"と思っていた時期でしたね」と佐野元春。
・アート・ワーク
「シーズン・イン・ザ・サンー夏草の誘い」は3枚連続リリースの中の1枚でパッケージも素晴らしくて見開きになっていた。
「M's Factoryレーベルを作ってアートワークも楽しくなくっちゃいけないという考えがあった。今で言う紙ジャケだよね。紙ジャケの見開きで工夫してみました。音楽だけじゃなくて、音楽を包んでいるアート、写真とか、グラフィックとか全体で僕たちは楽しさを得ていると思っているので、自分が音楽を作っていく限り、音楽だけじゃなくて周りのものも一緒にクリエイトしていきたいと思っています」と佐野元春。
・「彼女の隣人」
「十代の時に聴いていた曲で"あのフレーズ何の意味なのかよくわかんない"というのがあったんですけど、でも経験を重ねて30歳を過ぎた時にピーンとひらめいて"あっ、このことをあの詩は言っていたのか"って改めて聴きなおしてみると、よりわかったような気になったりして、それはすごく楽しいよね。ヒット曲があって楽しみを与えてくれるんだけれども、長い時間自分の中に留まってる曲というのもね、価値がある音楽じゃないかなと思いますね」
茂木欣一が「彼女の隣人」を最初に聴いた時はまだ二十代の前半だったが、三十代になり言葉の入り方がまた違ってきたのだという。
「『彼女の隣人』は僕がリリースした全シングルの中でもっともソウルフルな曲だと思いますね。僕も好きです。この『彼女の隣人』を書いた時は僕は三十代の半ばくらいだったんですよね。常に僕のリスナーというのは十歳くらい若くて、彼らの日々の喜怒哀楽をそっとサポートしてあげられるような、そういうロック・ソングをたくさん書きたいなと思っているんだけれども、十歳くらい年が違うと経験も違うから、時々どんな曲を書けばいいのかわからなくなっちゃう時があるんですよね。正直に言うと。でもこの曲はそういう年齢ということ関係なしにホントに正直に三十代中盤の男としての自分の心情を書き表わした曲というかな」
「僕は男性のシンガー・ソングライターなんで、男の子に常に"男ってこうだよね"ってポップソングを通じて歌ってきた感じがするんだよね。女の子が喜んでくれる曲も書きたいんだけれど、そんなに上手に女のこのことを喜ばせられないというか。でも男だったら、例えば欣ちゃんに、"こうだよね"っていうのはすごく簡単にできるんだよね。『彼女の隣人』というのも男の歌じゃないかな」と佐野元春。
・誰かが君のドアを叩いている
「これは当時一緒にやっていたハートランドのサウンドですね。これを聴いているとそれぞれのメンバー、ギターの長田、サキソフォンのダディ、そしてドラムス、ベース、みんなの顔が見えてきました」と佐野元春。
・The Pretender
スカパラの最新アルバム『WILD PEACE』から佐野元春がセレクトした曲。
「これこそが僕の中のスカパラのいわゆるオリジナル・ソングなんだよね。フィルム・ノワール的な雰囲気というのかな。フランスのギャング映画的というのかな。そういうのが体の中に入ってるミュージシャンたちだなと思って。僕もそういうのが好きなんです。だからこの『The Pretender』なんて正にそうなんだ。あとサウンドでいうと欣ちゃんのロールからはじまって、GAMOさんのソロ。GAMOさんのサキソフォンは間近で見たことあるし、彼の音はレコーディングで経験しているので、彼のマウスピースの形でさえ僕はまだ覚えているんだけど。あのちょっとつまったサキソフォンのサウンドは正にGAMOさんのサウンドと言っていいよね。あらゆる意味で今回の新しいアルバムの中ではこ『The Pretender』という曲が僕の中のオリジナル・スカパラ・サウンドだと断言できますね」と佐野元春。
・来週のゲスト「くるり」について
「面識ありますし、くるりの1枚目のアルバムを聴いた時、ホントに感銘を受けてね。で、彼らのレコードに何か推薦の言葉を書かしていただいたのを覚えています」と佐野元春。
・岸田くんに何か一言
「いいぞ」と佐野元春。