■Brad Mehldau Trio Live
2006年9月13日(水) OSAKA BLUENOTE
1st Stage 整理番号19番
雨。
ブルーノート大阪で開催されたブラッド・メルドー・トリオのライヴを聴きに行きました。1st ステージにしたので、会場入りは急いだものの、食事をしてゆったりと楽しめました。
ところで、ブルーノートのDMがこのところやたら多いですね。先日はクレジット・カードの申し込み案内が届きました。やれやれ。この日は店内でアンケートまでありました。簡単なものでしたので書いて出しましたが。僕は約一年ぶりになるのかな、ブルーノートに行ったのは。
これは公演終了後、新聞に出ていたのですが、阪神電鉄の子会社、阪神コンテンツリンクがニューヨークのライヴハウス「ブルーノート」との提携を解消したそうです。新たに「ビルボード」の刊行会社と提携し、来年夏にはブルーノート大阪はビルボードライブ大阪へと衣替えになるそうです。ビジネスとしてはバナナホールを買い取ったIT業者がやりたかったことに近いイメージじゃないでしょうか。でも「ブルーノート」の名前が大阪から無くなるのは寂しいです。前の店舗はどうなっちゃってるのでしょう? もう一度あの場所でやってくれないかな、ブルーノート。
さて、前置きが長くなりました。失礼しました。ブラッド・メルドーはマグカップを手にして登場しました。前にだけ何本かラインの入った黒いシャツ姿。ラフなかっこうが好きなようです。ステージ向かって左側にグランド・ピアノが置いてあり、一旦その前に腰をかけましたが、椅子の高さが低かったのか、自分で椅子をクルクルと回して調整していました。ステージ向かって左からブラッド・メルドー、ラリー・グレナディア、ジェフ・バラード。
ブラッド・メルドー・トリオはブルーノート大阪に13日、14日の二日間出演しました。毎夜、1st ステージと2nd ステージがあったわけなので大阪で4公演パフォーマンスしたことになります。おそらく毎回セットリストは違っていたのだと思います。大阪の1曲目は「Wonderwall」で幕が開けました。あまりにも有名なブリッド・ポップ。オアシスの曲です。僕はブラッド・メルドーを知ってまだ1年と日が浅く、この曲を彼がレコーディングしているかどうかは知りません。でも大変かっこよい演奏でした。
ブラッド・メルドーは曲を演奏する時、自らがカウントしてはじめました。前かがみになって右手を見ながらの演奏。ドラムのジェフ・バラードが1曲の中でブラシを使ったり、スティックに持ち替えたり、パーカッションのような音を出したりと、目まぐるしい変化の中で多彩なリズムを繰り出していました。ベースのラリー・グレナディアが弾いているのはコントラバスではなかったでしょうか。途中で一度弓で弦をこすったのを見ました。気になったのでウィキペディアで調べたところ、ウッドベース、アップライト・ベース、ともにどちらもコントラバスでいいみたいです。知らなかった。とはいえラリー・グレナディアのパフォーマンスが目立ったわけではなく、やはり目を引いたのはドラムのジェフ・バラードでした。
このトリオで製作した最新アルバムが『Day Is Done』(画像)。ニック・ドレイクの曲をタイトルにしています。この日のライヴでもそのタイトル曲「Day Is Done」を演奏しました。ちなみにドラムのジェフ・バラードは『Day Is Done』からトリオに加わったみたいです。来日前に出た2002年の『Anything Goes』のアウトテイク集『House On Hill』でドラムを担当していたのはホルヘ・ロッシです。
僕が最初にブラッド・メルドーを聴いたのは休みの日のお昼でした。ラジオで雨の日に聴きたい音楽を特集していてかかったのです。耽美的なピアノの音がその時に刷り込まれたわけなんですが、実はブラッド・メルドーはそう単純に耽美的、リリカルと片付けることのできないミュージシャンでした。とはいえ僕に難しいジャズの理論が理解できるわけではなく、演奏する曲がだんだん長くなると眠気が襲ってくるのでした。「The Very Thought Of You」ではほんの少し眠ってしまった(苦笑)。
ネットのブラッド・メルドー・コミュニティーでは先週土曜日の東京公演の話題でにぎわっています。昨年出たポール・アンカのアルバム『Rock Swings』の収録曲とセットリストがかぶっているので、何らかの影響を受けたのではないかなんて話があります。そんなわけなんで僕もポール・アンカの『Rock Swings』を買いました。
Brad Mehldau Trio
Brad Mehldau(Piano)
Larry Grenadier(bass)
Jeff Ballard(Drums)
Set List
1.Wonderwall
2.
3.
4.Fear And Trembling
5.Day Is Done
6.The Very Thought Of You
Encore
7.