Motoharu Radio Show #118

2012年06月20日 | Motoharu Radio Show

2012/06/19 OnAir - 3rd. Week - ブリティッシュロック特集 / 第二回目:60年代ブリティッシュ・ビート
01.The Beatles:Day Tripper
02.The Rolling Stones:Get Off Of My Cloud
03.Sonny & Cher:I Got You Babe
04.The Walker Brothers:Make It Easy On Yourself
05.Bonnie Raitt:Right Down The Line
06.The Yardbirds:Stroll On
07.The Kinks:Tired of Waiting for You
08.Small Faces:You Need Loving
09.The Who:The Kids Are Alright
10.David Bowie:I'm Not Losing Sleep
11.Zoot Money's Big Roll Band:Walking the Dog
12.The Action:I'll Keep On Holding On
13.The Pretty Things:Midnight to Six Man
14.Georgie Fame & The Blue Flames:Getaway
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■内容の一部を抜粋
・ブリティッシュロック特集 / 第二回目:60年代ブリティッシュ・ビート
7月に開催されるロンドン・オリンピックにちなんでブリティッシュロックの特集。シリーズの第二回目は「'60年代ブリティッシュ・ビート」。当時のモッズ、UKソウルのレコードを集めて。

・Day Tripper
・Get Off Of My Cloud
・I Got You Babe
・Make It Easy On Yourself

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月6月の「3PICKS!」はキーン『Strangeland』、ジャック・ホワイト『Blunderbuss』、そしてボニー・レイット『Slipstream』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はボニー・レイット『Slipstream』。

・ボニー・レイット
米国の女性ソングライター。現在62歳。ギタリストとしても素晴らしいミュージシャン。出身はロサンジェルス。大学進学のときにボストンに移ってそこで音楽活動をはじめた。若い頃からブルース音楽に親しんでいてデビューから現在までボニー・レイットといえばR&Bの色が濃いシンガーとして知られている。最初のアルバムが出たのは1971年。それから'80年代に至るまで9枚のスタジオ盤を出している。どちらかというと玄人筋に受ける女性ブルース・シンガー、そんなイメージがあった。そのボニー・レイットが全国的に知れ渡るようになったのは1989年に出した『Nick of Time』というアルバムがきっかけだった。このアルバムが高く評価されてアルバム・チャートNO.1。同じ年にグラミー賞を獲っている。ボニー・レイットが40歳のときだった。その後もいいレコードを出して定期的にライヴを続けて現在でも多くのファンに支持されている。またボニー・レイットには音楽活動だけではなく、社会的な問題にも積極的に関わっている。核の廃絶を訴えるノーニュークス、そのほかに人権問題や環境問題。リベラルな視点からそうした問題に関わってチャリティ・コンサートなどに参加している。そのボニー・レイットの新しいアルバム『Slipstream』が出た。このアルバムの中から彼女のギター・プレーも素晴らしい「Right Down The Line」。

・トゥイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるトゥイッターという仕組みを採用しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。番組からトゥイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・Stroll On
ヤードバーズ。レコードではジェフ・ベックとジミー・ペイジがギターを弾いている。「Train Kept Rollin'」が元歌になっている。

・Tired of Waiting for You
キンクスの1965年のUKチャートNO.1。

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/

今週は「玉川大学学生環境保全委員会」。有志の学生たちが集まって平成18年から学園内や近隣の児童施設などで子どもたちに環境教育を行なっている。

佐野元春 : よくブリティッシュロックを語るときに「モッズ」という言葉を聞きます。この「モッズ」というのは'60年代イギリスの若い世代の文化のひとつです。音楽だけではなくファッションやデザインにも影響を与えました。着るものもとても洒落ていて流行に敏感、週末は行きつけのクラブで踊る、そして乗り物といえばイタリア製のスクーター、ベスパですよね。時代でいうと1960年代の中頃になります。街で遊ぶ当時の若い世代は「モッズ」と呼ばれてました。そうした彼らがよく聴いていた音楽といえば米国のソウル・ミュージックです。特に'60年代モータウン、スタックスに人気がありました。Motoharu Radio Show、今夜はそのモッズの音楽を特集しています。モッズを代表するバンドといえばザ・フー、そしてスモール・フェイセズ。それぞれのデビュー・アルバムから聴いてみます。

・You Need Loving
・The Kids Are Alright

・I'm Not Losing Sleep
デイヴィッド・ボウイもまたモッズに影響を受けていた。デビューして間もない十代の頃のモッズ時代の音源を集めた編集盤から「I'm Not Losing Sleep」。

佐野元春 : 当時のモッズのバンドというとよく米国のR&Bをコピーしてそれになりきっちゃうというバンドが多かったんですが、このデイヴィッド・ボウイは最初からオリジナル志向でやってました。ラテン・パーカッションやフルートといった当時ほかのバンドではあまり使わない楽器を使ってユニークなサウンドを作っていました。そうですね。売れる前のモッズ事態の音源を集めた編集盤を聴くと、さすがに個性的なデイヴィッド・ボウイだなと感じました。
さて、モッズの好きなミュージックといえばR&B。クラブで踊るのが好きなモッズはグルーヴィーで洗練されたダンス音楽が大好きでした。ここで当時、黒っぽいサウンドを聴かせて地元のクラブを唸らせていたバンドを何組か聴いてみたいと思います。

・Walking the Dog
ズート・マニー、'60年代スタックス・レーベル、ルーファス・トーマスの「Walking the Dog」のカヴァー。

・I'll Keep On Holding On
ジ・アクション、'65年モータウン・レーベル、マーヴェレッツの「I'll Keep On Holding On」のカヴァー。

・Midnight to Six Man
当時、ザ・フーのピート・タウンゼントが高く評価していたというプリティ・シングス。

佐野元春 : 1979年に公開された映画『さらば青春の光』。ザ・フーのアルバム『四重人格』をベースにして作られた映画です。この映画は当時のモッズたちを描いた映画として注目されました。日本でも公開されたのでこの映画を観たという方もいるかと思います。この映画のヒットと前後してイギリスではモッズのリヴァイバル・ブームが起こりました。スティングやポール・ウェラーといった当時の新しいミュージシャンたちがモッズについて再評価するという動きがありました。そしてこの人も初期モッズには欠かせないアーティストのひとり、ジョージィ・フェイム。当時のロンドンにフラミンゴ・クラブというダンス・クラブがありました。週末になるとこのクラブには白人、黒人、ジャマイカ人、いろいろな人種が集まって夜通しセッションが行われたといいます。中でもいちばん人気があったグループはジョージィ・フェイム&ザ・ブルー・フレイムス。オルガン・プレーヤーでもありシンガーでもあるジョージィ・フェイムを中心にソウル、R&B、ジャズ、スカ、サンバ、今でいうミクスチュアですね、とても洒落たサウンドでやってました。僕も'90年代、『The Circle』というアルバムでジョージィ・フェイム氏とセッションする機会がありました。2、3曲一緒にやりましたけれども、とてもごきげんでしたね。当時、僕は三十代、ジョージィ・フェイム氏はちょうど今の僕ぐらいの年代だったと思います。実際お会いしてセッションして思ったのは、僕もジョージィ・フェイム、彼ぐらいの年代になってもいいラヴソングを歌っていたいな、そんなことを思ったのを覚えています。

・Getaway

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
来週も引き続いてブリティッシュロック特集。シリーズ第三回目。7月3日火曜日。
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