Sunday Song Book #1148

2014年10月12日 | Sunday Song Book

2014年10月12日プレイリスト
「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ」
1. 風の回廊 / 山下達郎 '85
2. SILHOUETTES / THE RAYS '57
3. TALLAHASSEE LASSIE / FREDDY CANNON '59
4. RAG DOLL / THE 4 SEASONS '64
5. SAVE IT FOR ME / THE 4 SEASONS '64
6. WATCH OUT SALLY / DIANE RENAY '64
7. CALIFORNIA NIGHTS / LESLEY GORE '67
8. DEVIL WITH A BLUE DRESS~GOOD GOLLY MISS MOLLY / MITCH RYDER & THE DETROIT WHEELS '66
9. CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU / FRANKIE VALLI '67
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているそうだ。今年のツアー「Maniac Tour ~PERFORMANCE 2014~」全29公演は終了しているはずだが、10月2日の島根県松江市の島根県民会館から大阪のフェスティバルホール、そして名古屋のボトムラインが終わるまで東京に帰れない日程なのだとか。今回のツアーでいちばん長い10泊11日の長旅。これまでの達郎さん自身の記録は15泊16日で、これはすごいと思っていたが、ハウンドドッグの36泊37日というのがあるそうで、そういうのに比べればまだ全然かわいい、と達郎さん。これで旅が一段落したが、曲書きの仕事が入ってきたのであまり休めないという。それが終わればまりやさんのツアーのリハーサル。今年一年はどこにも出かけられず、外国にも行けなかったそうだ。番組で特集をしたくてうずうずしているがレコードを聴くのもままならない状態だとか。

・風の回廊
秋深くなったので今週は1985年のシングル「風の回廊」。

・ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ
ボブ・クルーが9月11日に亡くなった。享年83歳。ボブ・クルーは偉大なるプロデューサー、そしてソングライター。特集をするには詰めが甘く緻密にできなかったので、今週は「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ」。ボブ・クルーは作品数が多く、擦るほどしかできない。'60年代から'80年代までヒットを出し続けた大プロデューサー。今週は達郎さんの好きなボブ・クルーの作品の中から、ボブ・クルーがプロデュースして作曲にも関わっている楽曲を集めて。

・SILHOUETTES
ボブ・クルーは1930年生まれ。昭和で言うと昭和3年生まれ。はじめは歌手でデビューしたが鳴かず飛ばず。それで裏方に、プロデューサー、ソングライターの道を歩みはじめる。ボブ・クルーがいちばん最初に組んだのはフランク・スレイ。彼と組んで最初に出たヒットがザ・レイズの「SILHOUETTES」。1957年、全米3位。いわゆるドゥーワップ・ソング。この曲は1965年にハーマンズ・ハーミッツで全米5位のリヴァイヴァル・ヒットになった。

・TALLAHASSEE LASSIE
フランク・スレイと組んでいちばん当てたのがロックンロール・シンガーのフレディ・キャノン。達郎さんの好きなの1959年の「TALLAHASSEE LASSIE」。

・RAG DOLL
ボブ・クルー/フランク・スレイのコンビは1950年代の終わりまで続き、1960年代に入るといよいよフォー・シーズンズに関わってくる。ボブ・クルー/ボブ・ゴーディオのゴールデン・コンビでフォー・シーズンズが大当りして一世を風靡することになる。ボブ・クルーが作曲に関わった作品は900曲を越えるが、大ヒットしたものもあれば箸にも棒にもかからなかったものもある。玉石混淆なので今週は大ヒット曲ばかり。珠玉の名曲が並ぶことになる。達郎さんの好きな「RAG DOLL」は1964年の全米NO.1ヒットでミリオン・セラー。B面の「SILENCE IS GOLDEN」はのちにトレメローズで大ヒットする。

・SAVE IT FOR ME
フォー・シーズンズの「SAVE IT FOR ME」は同じ1964年のヒットで全米10位。映画『ジャージー・ボーイズ』が日本で封切られたが達郎さんはまだ観に行く暇がないという。スクリーンで上映されてるうちに観に行きたいそうだ。東京は上映館が少なく、ああいう映画は人が入らないのかもしれず、お便りでも「おじさんばかり」という内容で届いていたとか。「当然でしょうね」と達郎さん。ボブ・クルーの作品はCD化が少ない。フォー・シーズンズも長い間、権利が複雑で出なかったが、ようやく最近、廉価版で出るようになったものの、オリジナル・アルバムと内容が違ってたりして、情報がちゃんとしてないから若い人に届かないところがある。

・WATCH OUT SALLY
フォー・シーズンズはかけるときりがないので、'60年代中期のガール・シンガー、ガール・グループものの中から最も代表的なものでダイアン・リネー。1964年の「WATCH OUT SALLY」はボブ・クルーとサンディ・リンツァー、デニー・ランデルのコンビの作品。フォー・シーズンズ以外ではリンツァー/ランデルと組むことが多い。

・来週の予定
今週だけではボブ・クルー作品の紹介は無理なので来週も引き続いて「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ」。来週はレア・アイテムと人がカヴァーしたボブ・クルー作品を中心に。来週からは直近の収録を行う予定だとか。

・souvenir 2014 LIVE
まりやさんの33年ぶりとなる全国ツアーが11月23日からスタート。全国6都市9公演のアリーナ・ツアー。抽選制のチケットに当選した方は明日13日が支払い期限。詳しい情報は竹内まりやスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

11月23日(土)、24日(日) 広島県 広島グリーンアリーナ
11月29日(土) 宮城県 ゼビオアリーナ仙台
12月4日(木) 北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
12月9日(火) 福岡県 マリンメッセ福岡
12月13日(土)、14日(日) 大阪府 大阪城ホール
12月20日(土)、21日(日) 東京都 日本武道館

・ニュー・アルバム『TRAD』アナログ盤とアルバム『VARIETY』30th Anniversary Edition
まりやさんのニュー・アルバム『TRAD』のアナログ盤が11月19日に発売されることになった。二枚組仕様の重量盤。まりやさんの1984年のアルバム『VARIETY』30th Anniversary Editionも11月19日に発売。最新デジタル・リマスタリングを施して、ボーナス・トラックが付く。アナログ盤は二枚組仕様の重量盤でボーナス・トラックの収録はない。こちらはCDとアナログ盤を同日に発売する予定だったが、アナログ盤は少し発売が遅れることになった。また追って番組で告知する予定だとか。

竹内まりや情報についてはスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

・「クリスマス・イブ」2014 VERSION
今年も「クリスマス・イブ」が発売されることになった。11月19日発売。11月22日から全国公開がはじまる映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』の音楽監修を達郎さんが担当しているが、原作の中村航さんの小説「デビクロくんの恋と魔法」は「クリスマス・イブ」をモチーフにしているので、「クリスマス・イブ」のシングルが2014年期間限定ヴァージョンとして発売することになったそうだ。映画の中でまりやさんの「CHRISTMAS SONG」と達郎さんの「HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS」のメドレーがエンディング・テーマに使われることから、今年だけ「クリスマス・イブ」のシングルにメドレーを足したかたちで発売される。詳しくはワーナーの山下達郎スペシュル・サイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/

・MIRACLE デビクロくんの恋と魔法
11月22日から全国公開がはじまる映画『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』の音楽監修を達郎さんが担当している。中村航さんの小説「デビクロくんの恋と魔法」をもとに作られた作品で、この小説が「クリスマス・イブ」をモチーフに作られたものなので達郎さんのところにオファーがきたそうだ。監督は犬堂一心さん、主演は相葉雅紀さん、榮倉奈々さん、ハン・ヒュジュさん、生田斗真さん。
http://miracle-movie.com

・CALIFORNIA NIGHTS
後半はボブ・クルーが作曲に関わってないプロデュース作品から。ボブ・クルーはレスリー・ゴアの1967年のアルバム『CALIFORNIA NIGHTS』をプロデュースしている。それまでレスリー・ゴアのアルバムのプロデュースはクインシー・ジョーンズの独断場だった。「コーラスライン」で有名な作曲家マーヴィン・ハムリッシュのペンになる作品「CALIFORNIA NIGHTS」は全米16位。日本では大変人気のある曲。

・DEVIL WITH A BLUE DRESS~GOOD GOLLY MISS MOLLY
ボブ・クルーはフォー・シーズンズの相次ぐ大ヒットに気をよくして自分のレーベルを作る。ダイノボイス、ニューボイス。ここで制作されたレコードからも大ヒット・ソングがたくさん生まれた。このレーベルは曲作り、プロデュースもあるときは人任せにして自分はフォー・シーズンズに専念していた。その中から自分のプロデュースで全面的にやっていたグループがミッチ・ライダーとデトロイト・ホイールズ。要するにロックンロールが好きだった。ミッチ・ライダーとデトロイト・ホイールズはデトロイトのクラブバンドでブルーアイドソウルの大変に演奏力のあるグループ。1966年の全米4位の「DEVIL WITH A BLUE DRESS~GOOD GOLLY MISS MOLLY」はショーティ・ロングの「DEVIL WITH A BLUE DRESS」とリトル・リチャードの「GOOD GOLLY MISS MOLLY」をメドレーにしている。邦題は「悪魔とモリー」。

・CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU
日本でボブ・クルーといえばこの曲。フランキー・ヴァリの1967年、全米2位のミリオン・ヒット「CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU」。1位はヤング・ラスカルズの「GROOVIN'」だった。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

10月19日は、引き続き「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
コメント (2)
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