2016/02/09 OnAir - 2nd. Week - 「スウィート16」特集
01.The Black Crowes:Come On
02.The Allman Brothers Band:Wasted Words
03.Tedeschi Trucks Band:Midnight in Harlem
04.U2:Mysterious Ways
05.blur:There's No Other Way
06.佐野元春 with The Heartland:ミスター・アウトサイド
07.佐野元春 with The Heartland:スウィート16
08.佐野元春 with The Heartland:レインボー・イン・マイ・ソウル
09.佐野元春 with The Heartland:エイジアン・フラワーズ
10.佐野元春 with The Heartland:また明日...
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。今夜は僕が1992年に出したアルバム『sweet16』からの曲を特集します。ちょうど最新リマスタリングの音が上がってきました。ごきげんな音に仕上がってるので是非みなさんにも聴いていただきたいと思います。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。
・Come On
ブラック・クロウズの2001年のレコード「Come On」。ヴォーカルのクリス・ロビンソンとギターのリッチー・ロビンソンの二人の兄弟を中心としたバンド。現在、バンドは活動休止中で、それぞれのソロで活動してるとのこと。
・Wasted Words
ブラック・クロウズのロビンソン兄弟が尊敬するバンド、オールマン・ブラザーズ・バンドの「Wasted Words」。ツイン・リード・ギター、ツイン・ドラムスというダイナミックなバンド編成で、サザン・ロックの代表的なバンドのひとつ。何度か解散と再結成を繰り返して現在に至っている。
・Midnight in Harlem
オールマン・ブラザーズ・バンドにギタリストとして参加していたデレク・トラックスのレコード。テデスキ・トラックス・バンドの「Midnight in Harlem」。
佐野元春 : テデスキ・トラックス・バンドの音楽、本当に素晴らしいですね。デレク・トラックスとスーザン・テデスキ。この二人を中心にしたバンド。二人ともいいシンガーであり、素晴らしいブルース・ギタリストです。そうですね、この春、来日してコンサートが予定されてるということ。番組からもお勧めのバンドです。興味のある方は是非ご覧になってください。
さて話題は変わって1992年。今から24年前、みなさんはどんなふうに過ごされていましたか? '90年代の前半というと僕が覚えてるのはバブルの崩壊ですね。いわゆるバブル景気というものが終わって何か人々の心に不安が広がった時期でした。金融機関が倒産したり、またそうしたお金をめぐる政財界の汚職事件なんかもよく起こっていて、毎日テレビや新聞が騒がしく報道していました。バブル経済が終わって何かと騒がしい時代。番組この後はちょうどそんな時代1991年、92年ですね。その頃ヒットしたレコードを聴いてみたいと思います。U2「Mysterious Ways」、そしてブラー、曲は「There's No Other Way」。2曲続きます。
・Mysterious Ways
・There's No Other Way
佐野元春 : さて聴いていただいてるこのMotoharu Radio Show。期間限定の放送ということで、残すところあと6回となりました。番組では残る週何回かに分けて僕が'90年代に出したアルバムの特集を聴いていただいてます。振り返って僕が'90年代に出したスタジオ・アルバムは全部で6枚。『TIME OUT!』、『sweet16』、『THE CIRCLE』、『FRUITS』、『THE BARN』、そして『Stones and Eggs』。毎週、それぞれ一枚のアルバムを取り上げて、当時のことを振り返りながら、アルバムの曲をたっぷり聴いていただけたらいいなと思っています。特に僕の音楽を知らないという若いリスナーのみなさんにこの特集楽しんでいただけたらと思っています。佐野元春'90年代レコード特集。そうですね、番組ではさっきから1992年の音楽を話題にしてきました。1992年、この年は自分にとっては『sweet16』というアルバムを出した年です。ということで今夜はアルバム『sweet16』の特集。ちょうど最新リマスタリングの音が上がってきました。かなりいい音に仕上がってるので、是非みなさんにも聴いていただきたいと思います。さっそく『sweet16』からこの後曲は「ミスター・アウトサイド」、そして「スウィート16」。2曲続きます。
・ミスター・アウトサイド
・スウィート16
佐野元春 : アルバム『sweet16』。自分にとってとても思い出深いアルバムです。というのはひとつ前に出したアルバム『TIME OUT!』ですね。ちょうどこの頃、音楽的な迷いがありました。当時僕は36歳。その頃バンド・ブームというのがあって、下の世代から新しいバンドがどんどん出てきました。もしかしたら自分の音楽は古臭いものになってるんじゃないか? そんな心配もあってどんな曲を書いたらいいのか、ちょっと行く先がわからなくなっていた頃でしたね。それとプライヴェートでも大変な頃で、父親が亡くなって、その父親の会社を整理しなくちゃいけないということで、そうですね、だいたい一年くらい音楽の仕事を休んでそちらの方に専念していました。そんなこともあって音楽からしばらく離れていたので、ちょっと感を取り戻したいということもあって、僕はバンドを連れてロードに出ました。そこで僕がうれしかったのは長いブランクにも関わらず、全国多くのファンの人たちが待っていてくれたことです。どの街でも熱い声援をいただいて、いってみればファンからエネルギーをもらったツアーでした。その後、僕とバンドはツアーが終わってからすぐ新作アルバムのレコーディングに取り掛かります。そしてできたのがこの『sweet16』アルバムです。バブル経済が弾けていろいろな人が何かを失った時期。僕もまた大事な肉親を失くしたということもあって、そんな悲しみを吹き飛ばすような明るいアルバムを作りたい、『sweet16』はそんな気持ちを込めて作ったアルバムです。ではそのアルバム『sweet16』から一曲、曲は「レインボー・イン・マイ・ソウル」。
・レインボー・イン・マイ・ソウル
佐野元春 : この後はオノ・ヨーコさんとジョン・レノンの息子さん、ショーン・レノンくんがヴォーカルに参加してくれたレコード、曲は「エイジアン・フラワーズ」に続きます。
・エイジアン・フラワーズ
佐野元春 : もともとこの曲はオノ・ヨーコさんがGREENING OF THE WORLDという音楽イベントを主催していて、そのイベントのテーマ・ソングとして書いた曲でした。そうですね、先日、天皇皇后両陛下がフィリピンを訪問されて、太平洋戦争で犠牲となった戦没者の慰霊をなさいました。とても素晴らしいことだと僕は思いました。東アジアの連帯なんていうと大げさかもしれませんけれども、どうか戦争が残した傷跡を超えて日本と近隣東アジアの人たちとの新しい関係が築けたらいいな、そんな希望を込めてこの「エイジアン・フラワーズ」、この曲を書いてみました。
さて番組、ここまで聴いていただいてありがとう。佐野元春'90年代レコード特集。その第二回目、今夜は1992年に出したアルバム『sweet16』を特集しています。今夜番組では最新リマスタリングの音でみなさんに聴いていただてます。マスタリング・エンジニアはテッド・ジャンセンですね。信頼できる一流のマスタリング・エンジニアです。今、ソニー・レコーズで僕の'90年代レコードを纏めてリマスタリングして3月に販売するということを聞いています。かなりいい音になってるので、是非、僕の'90年代レコードのリマスタリング・アルバム、みなさんにも楽しんでいただけるとうれしいです。ではここで番組からのインフォメーションです。
火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。
佐野元春 : アルバム『sweet16』。特集最後はこの曲です。矢野顕子さんが一緒に歌ってくれました「また明日...」。今夜はこの曲を聴いてお別れです。
・また明日...
佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? 番組では専用のアプリケーションを用意しています。本日のオンエア曲、番組で紹介したプレイリストがチェックできるので是非、活用してください。ダウンロードは専用ウェブサイトでご案内しています。http://www.moto.co.jp/MRS/ 番組からのインフォメーションでした。
来週のこの放送ですけれども、佐野元春'90年代アルバム特集は一旦お休みして、その代わりになんと爆笑問題がゲストに来てくれます。どんな話が飛び出すか今から僕も楽しみにしています。みなさんもお聴き逃しないようにお願いします。DJ、佐野元春、ではまた来週。