2017年06月04日プレイリスト
「『ソフトロック・ナゲッツ』特集 Part 1」
1. GUESS I'M DUMB / GLEN CAMPBELL '65
以下、"WARNER SOFT ROCK NUGGETS Vol.1" 5月31日発売
2. MIND EXCURTION / THE TRADEWINDS '66
3. PORTRAIT OF MY LOVE / THE TOKENS '68
4. KITTY DOYLE / DINO, DESI & BILLY '67
5. HAPPINESS / ANITA KERR & THE ANITA KERR SINGERS '68
6. GOOD MORNING, NEW DAY / THE CORONADOS '68
7. CRYSTAL BLUE PERSUASION / TOMMY JAMES & THE SHONDELLS '69
8. TURN-DOWN DAY / THE CYRKLE '66
以下、"WARNER SOFT ROCK NUGGETS Vol.2" 5月31日発売
9. ALL / JAMES DARREN '66
10. IT'S A HAPPENING WORLD / THE TOKENS '67
11. I'VE GOT YOU ON MY MIND / THE VOGUES '68
12. TELL SOMEONE YOU LOVE THEM / DINO, DESI & BILLY '68
13. TIME TO LOVE / THE ADDRISI BROTHERS '68
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は大幅に前倒しして収録しているという。5月20日(土)、21日(日)の仙台公演、東京エレクトロンホール宮城が終わったところで録っているとか。今週は6月9日(金)、10日(土)がいよいよ東京の中野サンプラザホール。そろそろツアーも折り返しになるそうだ。
・『ソフトロック・ナゲッツ』特集
5月31日にワーナー『SOFT ROCK NUGGETS』という全4枚のコンピレーションが発売された。担当の宮治淳一さんが心血を注いで監修しており、達郎さんが十代だったときのミドル・オブ・ザ・ロード、いわゆるソフト・ロックと呼ばれるソフト・サウンディング・ミュージックが満載。今週来週の二週間の予定で『ソフトロック・ナゲッツ』特集。
http://wmg.jp/artist/softrocknuggets/
・GUESS I'M DUMB
まずは『ソフトロック・ナゲッツ』VOL.1から。グレン・キャンベルがビーチ・ボーイズのメンバーとして活動していたときに、ブライアン・ウィルソンが作曲・プロデュースしてグレン・キャンベルのためにシングルを発売した。1965年の「GUESS I'M DUMB」という曲で、達郎さんは1983年にアルバム『MELODIES』でカヴァーした。この曲が聴けるようになったのは'70年代の中期になってから。ちなみに日本のラジオでオンエアしたのは達郎さんが最初だという。
今回の『ソフトロック・ナゲッツ』はマスタリングがとてもよくて甘い音がしているという。最近の達郎さんのリマスタリングを担当しているキクチイサオさんがマスタリングしてるそうだ。
・MIND EXCURSION
トレードウィンズの「NEW YORK'S A LONELY TOWN」に続く「MIND EXCURSION 」は1966年、全米51位。アンダース&ポンシアの作品。邦題は「心の旅路」。ニューヨーク・サウンド。
・PORTRAIT OF MY LOVE
ザ・トーケンズの1967年、全米36位の「PORTRAIT OF MY LOVE」。もともとはイギリスの作品で1960年にマット・モンローがヒットさせた。あとはスティーヴ・ローレンスが全米でベスト10ヒットさせたが、圧倒的にトーケンズのほうがいいと達郎さん。アレンジは先程のトレードウィンズと同じくジミー・ワイズナー。
・KITTY DOYLE
またウェストコーストに戻ってディノ, デシ&ビリー。ディーン・マーチンの息子のディノ・マーチンが、ルシル・ボール(「ザ・ルーシー・ショー」のルーシーさん)の息子のデシ・アマーズと友だちのビリー・ヒンシュによる、ビバリー・ヒルズのご近所さんで作ったティーン・グループ。1967年の「KITTY DOYLE」はゲイリー・ボナーとアラン・ゴードンの「HAPPY TOGHER」のコンビによる作品。シングルのB面。
・HAPPINESS
アニタ・カー&アニタ・カー・シンガーズの1968年の「HAPPINESS」はドン・アドリシとディック・アドリシのアドリシ・ブラザーズの作品。達郎さんはコーラスのスタジオ・ミュージシャンをしているときにアニタ・カーの教則本でバーバー・ショップの原則とかを教えてもらったそうだ。
・GOOD MORNING, NEW DAY
ザ・コロナドスは全く日本で無名のグループ。もともとはシルバー・バードというファミリー・グループで、そこから発展して1968年のシングルが「GOOD MORNING, NEW DAY」。
曲をかけ終えて。
「先程のアニタ・カーのコーラスの緻密さと比べますと、ちょっと素人くさいところがありますが。こういうので一発当てますとですね、いわゆる営業といいましょうか、ラウンジ・ショウとかディナー・ショウでの仕事が(笑)、クラブですね、そういう仕事が来るので、みんな一所懸命こういうのやったものですが」と達郎さん。
・CRYSTAL BLUE PERSUASION
『ソフトロック・ナゲッツ』VOL.1から最後はトミー・ジェームズ&ザ・ションデルズの大ヒット曲。1969年、全米2位の「CRYSTAL BLUE PERSUASION」。「今聴くと曲の段取り完全にラスカルズですね(笑)」と達郎さん。
・TURN - DOWN DAY
後半はVOL.2から。まずはザ・サークル。「RED RUBBER BALL」でデビューしたザ・サークルのセカンド・ヒット「TURN - DOWN DAY」は日本で人気が高い曲。プロデュースはジョン・サイモンで「ジョン・サイモンのアレンジの巧みさがよく表れた一曲」と達郎さん。1966年、全米16位。
・ALL
俳優のジェームズ・ダーレンは歌手としてたくさんヒット曲を持っている。大変いい声をしている。「ALL」は1966年、全米35位。映画『RUN FOR YOUR WIFE』の主題歌。プロデュースはディック・グラッサー、アレンジはレオン・ラッセル。
曲をかけ終えて。「あのフェイドアウト間際のハル・ブレインのオカズがたまらない」と達郎さん。
・IT'S A HAPPENING WORLD
再びトーケンズ。「IT'S A HAPPENING WORLD」は1967年、全米69位。バリー・マンとシンシア・ワイルの作品。
・I'VE GOT YOU ON MY MIND
次はザ・ヴォーグス。リプリーズに移籍したファースト・シングルのB面「I'VE GOT YOU ON MY MIND」(1968年)。めでたく世界初CD化。達郎さんは'90年代にザ・ヴォーグスのベスト盤を編集したときにマスターが来なかった楽曲。ロジャー・グリーナウェイとロジャー・クックというイギリスの作家の作品。ホワイト・プレインズのヴァージョンで知られている。
・TELL SOMEONE YOU LOVE THEM
再びディノ, デシ&ビリー。1968年のシングル「TELL SOMEONE YOU LOVE THEM」はセルフ・プロデュースで曲もアレンジも自分たちで書いている。ビルボードで全米92位。
・TIME TO LOVE
ドン・アドリシとディック・アドリシのアドリシ・ブラザーズは多作の人たち。1968年のワーナーのレーベルから出したのが「TIME TO LOVE」 。プロデュースはレニー・ワロンカー。「いかにもバーバンク・サウンド」と達郎さん。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2017年06月04日・11日は、「『ソフトロック・ナゲッツ』特集」
http://www.tatsuro.co.jp