2020年09月13日プレイリスト「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. 悲しみのJODY / 山下達郎 "メロディーズ" '83
2. SOULFUL STRUT / YOUNG-HOLT UNLIMITED '63
3. SEPTEMBER RAIN / FRANKIE VALLI "TIMELESS" '67
4. THE STUMBLE / JOHN MAYALL & THE BLUES BREAKERS "A HARD ROAD" '67
5. JUST MY IMAGINATION / THE TEMPTATIONS '71
6. VALERIE / JACKIE & THE STARLITES '60
7. AM I BLUE / DINAH WASHINGTON "TEARS & LAUGHTER" '62
8. コンポジション / 山下達郎 '93
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■内容の一部を抜粋
・近況
この一、二週間は仕事が立て込んでいるので、番組は前倒しで収録しているそうだ。台風10号が通過した後くらいに録ってるという。達郎さんの台風の記憶は、まだ高校生くらいのときに、練馬の実家の雨戸が吹っ飛んだことがあった。お父様と二人で雨戸を追っかけて五寸釘で打ちつけて改修したことを思い出したとか。
・棚からひとつかみ+リクエスト
仕事でここ一週間は忙しい日々。今週予定していた「リクエスト大会」だが、ハガキを半分、家に忘れてきたそうだ。急遽、選曲を変えて、今週は「棚からひとつかみ+リクエスト」。そんなわけでリクエストはメールの方が多めに採用されているとか。
・悲しみのJODY
夏の終わりなので「悲しみのJODY」。この曲も発表されてから37年になるそうだ。1983年のアルバム『MELODIES』収録曲。
・SOULFUL STRUT
ヤング・ホルト・アンリミテッドの「SOULFUL STRUT」。1968年、全米ソウル・チャート3位、全米チャートも3位。神奈川県横浜市のリスナーから「高校生の頃に聴いてアレンジが印象的。曲名が最近になってようやくわかりました。達郎さんはタイトルも歌詞もわからないけど、忘れられないアレンジってありましたか?」というお便り。リクエストは「AM I THE SAME GIRL」だったが、若い世代だとスウィング・アウト・シスターで知られているけれど、年齢を見ると還暦だったので、達郎さんが忖度して「SOULFUL STRUT」をオンエア。
ヤング・ホルト・アンリミテッドはエルディック・ヤング(ベース)とアイザック・ホルト(ドラムス)のユニット。ラムゼイ・ルイスのバックで活躍していた人たちで、「SOULFUL STRUT」の作曲はユージン・レコード。1969年にバーバラ・アクリンが全く同じオケに歌を入れた「AM I THE SAME GIRL」が全米ソウル・チャート23位、このヴァージョンをスウィング・アウト・シスターが1992年にカヴァーした。
・とんこつラーメン
埼玉県の17歳のリスナーから「達郎さんはラーメンはお好きですか? ラーメンは醤油ラーメン、塩ラーメン、味噌ラーメン系が好きですか?」という質問。
達郎さんは博多のとんこつラーメンが好物なんだとか。
・SEPTEMBER RAIN
この季節になるといつもかけたくなるやつ。4,5年に一度オンエアしている。達郎さんの大好きなフランキー・ヴァリの1967年のセカンド・アルバム『TIMELESS』に収められている「SEPTEMBER RAIN」。アルバム・ヴァージョンとシングル・ヴァージョンは違うが、アルバム・ヴァージョンの方がいい出来だと達郎さん。
曲をかけ終えて。「フランキー・ヴァリという人は不思議な人でソロ・レコードの場合はですね、裏声使わないんですよね。でフォー・シーズンズになると裏声が出てくる。不思議なアレですけど(笑)。そういう人なかなか珍しんですけど。まぁ比類なきヴォーカリストですから」と達郎さん。
・THE STUMBLE
7月の末にフリートウッド・マックの創設メンバーのピーター・グリーンが亡くなった。ギタリスト、またソングライターとして卓越した才能があった。ずっとウイルス騒ぎで触れられなかったので遅ればせながら一曲、と達郎さん。ピーター・グリーンはエリック・クラプトンがジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズを脱退した後に入ってきた人。当然ながらエリック・クラプトンと比較されて、一歩間違えれば酷評なんだけれど、クラプトンに勝るとも劣らないテクニックで高い評価を得た。1967年のジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズのアルバム『A HARD ROAD』から「THE STUMBLE」。エインズレー・ダンバーのドラムス、ジョン・マックヴィのベース、ジョン・メイオールのキーボード、そしてピーター・グリーンのギター。
・JUST MY IMAGINATION
東京都港区のリスナーからのリクエスト。テンブテーションズの1971年、全米ソウル・チャートNO.1、全米チャートもNO.1のミリオンセラー「JUST MY IMAGINATION」。ノーマン・ホイットフィルードのプロデュース。バレット・ストロングとノーマン・ホイットフィールドのコンビの名曲。「エディ・ケンドリックスのリード・ヴォーカルで、途中でデニス・エドワーズと一瞬絡むところがいい緊張感です」と達郎さん。
・TATSURO YAMASHITA SPECIAL ACOUSTIC LIVE展
「山下達郎 SPECIAL ACOUSTIC LIVE展」が仙台のPARCOにて開催中。会期の後半が明日14日からスタート。ここ数年間、アコースティック・ライヴという名前で、山下達郎、難波弘之、伊藤広規の3人で続けている3人ライヴ。ここ数年間の過去の映像の上映、そこでしか観られない映像の上映とか、ライヴのいろいろな機材、衣装の展示をしている。福岡、札幌、東京と巡回する。現在、名古屋、大阪会場も調整中。この先、もっと他の地域にもお邪魔する計画があるそうだ。
「まぁ、のんびり行くしかありません(笑)。こういう時代ですから」と達郎さん。
詳しくは山下達郎オフィシャルサイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp
番組には展覧会の感想のお便りも届いている。
「秋田とか岩手のみなさん、県越えができないというお便りをいただいております。検討中でございます。よろしくお願いします」と達郎さん。
・アコースティック・ギターの弦
TATSURO YAMASHITA SPECIAL ACOUSTIC LIVE展に行ったという千葉市のリスナーから、アコースティック・ギターについての質問。
達郎さんのアコースティック・ギターの弦はライヴではD'Addario(ダダリオ)を使っていて、12から54のミディアム・ライトの特殊仕様のもの。レコーディングの場合は13を張ってるそうだ。アコースティック・ギターは不調法なので、アコースティック・ギター使いの人からは粗いとか汚いと言われるという。エレキのカッティングも実際は粗くてロッケンロール、全然繊細さがないとか。「アコーステッィク・ギターに関して語れるような、全然アレをありませんけれども、ギルドのギターを使っておりますのは、ギルドはひじょうに低音が重いギターなので、ロッケンロールな音がするんです。それでギルドのD50というのをずっと使っております。もうちょっと練習しないといけないんですけど、なかなかこの、えぇ。モゴモゴ言っておりますが」と達郎さん。
・VALERIE
奈良県天理市のリスナーから、'80年代にNHKでやってたレギュラー番組のドゥー・ワップ特集で聴いた記憶がある曲にリクエスト。その曲はリード・ヴォーカルが歌いながらしくしくと泣き出し、次第にしゃくり上げ号泣しながらフェイドアウトするという。その曲はジャッキー&ザ・スターライツの「VALERIE」(1960年)という曲で、リード・シンガーのジャッキー・ルーがバレリーに振られて泣きじゃくる。ドゥー・ワップのヒストリーでは有名な曲。
曲をかけ終えて。
「大仰の極地。もうちょっと涼しくなりましたらドゥー・ワップ特集をやってみたいと思います。久しぶりに」と達郎さん。
・AM I BLUE
この番組をはじめた頃は全然なかったが、最近は'40年代、'50年代、'60年代初期のジャズとかジャンプ・ブルースへのリクエストが多くなったという。「時代なんでしょうかね、やわらかい音楽が好まれるかもしれません」と達郎さん。
千葉県船橋市のリスナーからのリクエスト。デルズのドキュメンタリーで、彼らがダイナ・ワシントンのバック・ヴォーカルを務めていたというエピソードがあったとか。ジャズの大御所、ダイナ・ワシントンはゴスペル出身だけあって、リズム&ブルース的なのも大変うまいシンガー。逆にそれが日本のジャズ・ファンには評価が低かった。亡くなる直前の1962年のアルバム『TEARS & LAUGHTER』はクインシー・ジョーンズがオーケストレーションをやっているアルバム。ここにデルズが参加していて、特にB面はデルズのフィーチャリング曲がたくさんある。A面に入ってる「AM I BLUE」という曲もデルズのマーヴィン・ジュニアが掛け合いをしている大変貴重な作品。今日はリアル・ステレオ・ヴァージョンでオンエア。
・コンポジション
2013年のシングルのカップリングでNHKのドラマの主題歌「コンポジション」。埼玉県久喜市のリスナーからのリクエスト。
■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/
2020年09月20日は、引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
http://www.tatsuro.co.jp