Sunday Song Book #1338

2018年06月03日 | Sunday Song Book

2018年06月03日プレイリスト
「フェンダー・ギターで、棚からひとつかみ Part 2」
1. ブーメラン・ベイビー / 山下達郎 "コージー" '98
2. ORANGE BLOSSOM SPECIAL / THE SPOTNICKS '62
3. LOOK-KA PY PY / THE METERS '69
4. OKIE DOKIE STOMP / CORNELL DUPREE "TEASIN'" '74
5. THE WIND CRIES MARY / JIMI HENDRICKS '67
6. FURTHER ON UP THE ROAD / THE BAND (ROBBIE ROBERTSON) with ERIC CLAPTON "THE LAST WALTZ" '78
7. スノー・エキスプレス / 鈴木茂 "バンド・ワゴン" '75
8. MUSTANG / CHAR "ムスタング" '94
9. LITTLE CRIMES / 佐橋佳幸 with JOHN HALL "トラスト・ミー" '94
10. 電話しても / 村田和人 (山下達郎) "また明日" '82
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■内容の一部を抜粋
・近況
ツアーのリハーサルに勤しんでいるので番組は前倒しにて収録。

・フェンダー・ギターで、棚からひとつかみ Part 2
先週に引き続いて「フェンダー・ギターで、棚からひとつかみ」。フェンダー・ギターを愛用しているミュージシャンというとテーマが広すぎて選曲に苦しんだとか。後半はギブソンのときと同様に邦楽を紹介するとのこと。あくまでも達郎さんのリスニング・ライフの中で記憶に刻まれているフェンダー使いのミュージシャンたちの作品を集めて「フェンダー・ギターで、棚からひとつかみ Part 2」。

・BOOMERANG BABY
1998年のアルバム『COZY』に入ってる加山雄三さんのカヴァー「BOOMERANG BABY」。この曲のエレキギターは全部テレキャスターで弾いてるそうだ。

・ORANGE BLOSSOM SPECIAL
スプートニクスはスウェーデンが生んだエレキ・インストの名門。リード・ギタリストのボー・ウイングバーグはストラトキャスター使いでエコー・サウンドがひじょうにきれいな音を作っている。日本でもたいへん人気がある。彼らの代表作の一曲で1962年の「ORANGE BLOSSOM SPECIAL」はカントリーのいわゆる速弾きの曲。フィドルとかバンジョーで速弾きする曲をギター・サウンドで見事に作り上げた。

・LOOK -KA PY PY
続いてテレキャスター。ニューオリンズのグループ、ザ・ミーターズはのちにネヴィル・ブラザーズに発展してゆく。ミーターズの最初期のギタリスト、レオ・ノセンテリの特徴のあるテレキャスターの音。ブッカーT. & MG'Sの影響を受けたサウンドと言う感じの曲で、1969年、全米R&Bチャート11位、全米チャート58位の「LOOK -KA PY PY」。今回はCDからオンエアしたがオリジナル・シングルよりも長いそうだ。大瀧さんがミーターズが好きで「福生ストラット」の途中で「LOOK -KA PY PY」の感じにしたいといって作っていたとか。

・OKIE DOKIES STOMP
テレキャス使いと言うと出てくるのがコーネル・デュプリー。スタッフのメンバーとして有名だが、ひじょうに優れたスタジオ・ミュージシャンでもある。ブルック・ベントンの「RAINY NIGHT IN GEORGIA」の歌の後ろでずっとコーネル・デュプリーのギターが鳴っている。1974年のファースト・ソロ・アルバム『TEASIN'』から「OKIE DOKIES STOMP」。バーナード・パーティーのドラム、チャック・レイニーのベース、リチャード・ティーのキーボード、コーネル・デュプリーのギター、サックス・ソロはデヴィッド・ニューマン。2011年にコーネル・デュプリーは亡くなった。

・THE WIND CRIES MARY
フェンダー使いというとジミ・ヘンドリックス。達郎さんはジミ・ヘンドリックスのプレーン・トーンのギターの音が好きなので1967年の「THE WIND CRIES MARY」。邦題は「風の中のマリー」。

・FURTHER ON UP THE ROAD(LIVE)
達郎さんの中でフェンダー使いというとザ・バンドのロビー・ロバートソン。彼のストラトキャスターは改造してありマイクが変なところに付いてるとか。エリック・クラプトンもついでにということでラスト・ワルツの中から「FURTHER ON UP THE ROAD」。ボビー・ブランドのブルース・ナンバーのカヴァーで、演奏の最初にエリック・クラプトンのソロがあり、歌いだそうとするところでストラップが外れ、とっさにロビー・ロバートソンが代わりに弾きはじめる。

・ジャズで棚からひとつかみ
「ギブソン・ギターで、棚からひとつかみ」のときに「ジャズ特集」の予定に触れたところ、フィードバックがあったため来週は「ジャズで棚からひとつかみ」。20年くらい前にジャズ・ロックを取り上げたことがあり、そのアーカイヴみたいな感じで特集する予定。

・PERFORMANCE 2018
今年も6月23日から全国ホール・ツアーがはじまる。全国24都市49公演。8月6日のホクト文化ホールから8月29日の新潟県民会館までのチケット一般発売は6月3日午後6時まで。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
http://www.tatsuro.co.jp/live/

・細田守監督最新作『未来のミライ』
『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』、そして『バケモノの子』に続く細田守監督最新作『未来のミライ』が7月20日に公開される。この度、このアニメ『未来のミライ』のオープニング・テーマとラストのエンディング・テーマ(主題歌)を達郎さんが書下ろした。オープニング・テーマは「ミライのテーマ」という曲。エンディング・テーマは「うたのきしゃ」。小さいこどもをテーマにした映画なのでかわいいタイトルにしたそうだが、歌はファンクだとか。この2曲は両A面シングルとして7月11日に発売予定。カップリングは映画『サマーウォーズ』のために9年前書き下ろした「僕らの夏の夢」のアコースティック・ライヴ・ヴァージョン。4月25日に広島のクラブクアトロで行った最新ライヴからの収録。ジャケットは初回盤と通常盤の二種類あり、「またレコード会社が考えそうなことでありますが」と達郎さん。初回盤はアニメ・ファンのために細田監督の絵、通常盤は達郎さんのパートナーのとり・みきさんの「タツローくん」のイラスト。詳しくはワーナーミュージック・ジャパンの山下達郎スペシャル・サイトにて。
https://wmg.jp/tatsuro/

音のほうはまだリマスタリングを終えてないのでもうちょっと先になる予定。

・スノー・エキスプレス
日本人のフェンダー使いで達郎さんがまず頭に浮かぶのは鈴木茂さん。はっぴいえんどからソロになってもずっとフェンダー。ストラトだったりテレキャスだったりするが、ソロになった頃のスタジオではピンクのちょっと濃いストラトがトレードマークだった。1975年に単身渡米、ウエストコーストで制作した『バンドワゴン』はストラトでレコーディングしたアルバム。このアルバムの中からたいへん有名なインストゥルメンタル・ナンバー「スノー・エキスプレス」。リトル・フィートをバックに展開している。

・MUSTANG
もうひとりフェンダー使いで出てくるのはCharさん。フェンダーのムスタングをずっと愛用している異色の人。そのおかげでフェンダーのムスタングは日本がいちばん売れた。1994年の全曲ムスタングで弾ききったというエピソードのあるアルバム『MUSTANG』から冒頭に入ってるタイトル・ソング「MUSTANG」。
曲をかけ終えて。
「シュガーベイブの最初期はムスタングのベースを使っていまして。理由はやっぱり安いから(笑)。ふふ。ムスタング買う人は安いから買う(笑)。そんな中でCharさんはムスタングで行ききってる。素晴らしい」と達郎さん。

・リトル・クライムズ
達郎さんとずっと一緒にやってる佐橋佳幸さんはストラトが中心。ゴールドのストラトは彼の愛機でいい音がするギターなのだという。1994年のソロ・アルバム『TRUST ME』は達郎さんがエグゼクティブ・プロデューサー。このアルバムの中のインストゥルメンタルでジョン・ホールがゲストで来ていて、フィーチャリング・ジョン・ホールになっている。先程のザ・バンドと同じで一粒で二度美味しい。同じストラトでもテイストが違う。

・ライヴへの質問
リスナーから「昨年のライヴで[僕らの夏の夢]から[風の回廊(コリドー)]というながれの中で、同じギブソンのエレアコを持ち替えてましたが、スチール弦からガット弦に代えたのでしょうか?」という質問。
チューニングが違うそうだ。「僕らの夏の夢」はF#なので半音下げてGで(そのほうが開放がきれい)、「風の回廊(コリドー)」はレギュラー・チューニングに戻すのでエレアコを持ち替えたそうだ。持ち替えはギターのチューニングのことでする場合が多いとか。

・電話しても
1982年に達郎さんがプロデュース&アレンジした村田和人さんのデビュー・シングル「電話しても」。この曲は達郎さんが全部ギターを弾いてるそうだ。ドラムは青山純さん、ベースは伊藤広規さんだがひとり多重に近いレコーディングだったという。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2018年06月10日は、「ジャズで、棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp

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