<01月11日プレイリスト>
[新春放談 Part 2(ゲスト:大瀧詠一)]
I WANT YOU TO BE MY BABY/ELLIE GREENWICH '68
CHA CHA CHARMING/シリア・ポール "夢で逢えたら" '77
DO WAH DIDDY DIDDY/MANFRED MANN '64
ウララカ/大滝詠一 "大滝詠一" '72
MY SWEET LORD/GEORGE HARRISON "ALL THINGS MUST PASS" '70
MAYBE I KNOW/LESLEY GORE '64
RIVER DEEP, MOUNTAIN HIGH/IKE & TINA TURNER '66
HANKY PANKY/TOMMY JAMES & THE SHONDELLS '66
太陽に抱かれたい/ジョニー広瀬 '67
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■内容の一部を抜粋
・近況
今日から全国ツアーが再開。
今日11日は長崎ブリックホール。10年ぶりの長崎公演だそうだ。今週からは九州、四国をまわるツアーがはじまる。福岡は6年ぶり、週末の高松は25,6年ぶりとなるそうだ。スケジュールはタツローさんのホームページに掲載されている。
http://www.smile-co.co.jp/tats/
・新春放談
お正月は大瀧詠一さんをゲストに迎えておなじみの「新春放談」。
先週は1曲も曲がかからなかった。あるリスナーからは「サンデー・ソングブック」じゃなくて「サンデー・トークブック」だと、しゃれのわかるハガキが届いたそうだ。今週は、今年のソング・ライター特集の第一弾にジェフ・バリー、エリー・グリニウィッチを予定しているので、日本でいちばんバリー/グリニウィッチに造詣が深い大瀧さんに話を聞く新春放談。
・ジャック・ケラー
「大瀧さんはヘレン・ミラーとジャック・ケラーだとやっとわかった」とタツローさん。ソングライターにはクリシェがあるけれど、ジャック・ケラーのクリシェがいちばん大瀧さんのセンスに近いのだと話す。
・I WANT YOU TO BE MY BABY
タツローさんが大瀧さんちに初めて行ったとき持って行ったシングル。エリー・グリニウィッチのシングルを持って行ったのは大瀧さんがフィル・スペクターのファンだったから。今から35年前はフィル・スペクターのファン=バリー/グリニウィッチのファンという時代だったそうだ。いちばん最初に会うときというのは、タツローさんにとっていわば果たし合いみたいなものだったので、なめられないようにしなくてはと思って情報を集めたら、「大瀧さんはアメリカン・ポップスのオーソリティーだ」とタツローさんの周りの人がみんな言ってたので、エリー・グリニウィッチのシングルを持って行ったのだという(笑)。
・CHA CHA CHARMING
大瀧さんはフォーエヴァー・レコードの宮下さん経由で手に入れたオムニバス・アルバムで知ったそうだ。後で調べたらエリー・グリニウィッチだとわかったのだという。大瀧さんプロデュースでシリア・ポールがカヴァーしたが、当時は誰も知らない曲だった。
・DO WAH DIDDY DIDDY
大瀧さんがフィル・スペクター・プロデュースのバリー/グリニウィッチ作品を意識しはじめた曲。リバプール・サウンドはアメリカのポップスの再評価の機会だったとか。
・ウララカ
フィル・スペクター・プロデュースのバリー/グリニウィッチ作品「DA DOO RON RON」(クリスタルズ)をベースにした曲。はっぴいえんどのラスト・アルバムをロサンゼルスで録音したときに、ビルボードのチャートやチャートインしたアーティストごとにシングルのデータをまとめた書籍『レコード・リサーチ』を手に入れて、資料の整理をしたことが役立ったのだという。「DA DOO RON RON」のローカル・カヴァーができない状況の中で批評性や諧謔をもって作った曲が「ウララカ」だった。
・MY SWEET LORD
はっぴいえんどの「12月の雨の日」は「MY SWEET LORD」を聴きまくって作ったスペクター・サウンドの作品だとか。
・MAYBE I KNOW
ガール・シンガー、ガール・グループというとバリー/グリニウィッチをはずしては語れない。
・RIVER DEEP, MOUNTAIN HIGH
バリー/グリニウィッチはこの曲を作った頃に離婚したのだという。アイク&ティナ・ターナーの夫婦にもトラブルがあり、「RIVER DEEP, MOUNTAIN HIGH」はまるで呪われた曲だと大瀧さん。「ミックスが迷っているのよ」と大瀧さん。ラリー・レヴィンも書いてるそうだ。作ってる人側の思いが強くオーバー・プロデュース、曲の肝心なものを削いでいる感じがすると大瀧さん。
・HANKY PANKY
ジェフ・バリー、エリー・グリニウィッチの魅力はシンプル・イズ・ベストなところ。C,F,Gをあんなふうに覚えやすくしているのはひねりがあるからだと。ビートルズの「I FEEL FINE」がその影響のもとにあるそうだ。
「HANKY PANKY」は聴いてると演奏したくなる曲。グループ・サウンズはみんなやっていたとか。
遠藤実さんの曲もそういう意味では似ていると大瀧さん。
・太陽に抱かれたい
大瀧さんは小林旭さんについての取材で遠藤実さんに話を聞いたことがあり、小林旭さん以外の話を聞いた秘蔵テープがあるとか。「太陽に抱かれたい」のような曲は本人はまじめに作ってるが、コミック・ソングにしか聞こえないとタツローさん。なぜあのキーにしたのか不思議なのだそうだ。大瀧さんはキー設定の根拠はあるのだと話す。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係
■今後の予定
01月18日は、引き続き「新春放談(ゲスト:大滝詠一)」