Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

失われた鉄路を歩く【2】西鉄宮地岳線

2013年02月10日 | ■旅と鉄道
 2日目の朝は日之影で迎え、朝イチの高速バスで一気に天神へ。都市高経由の路線バスで香椎に抜け、2番目のターゲット・西鉄宮地岳線跡探訪のスタートです。

 宮地岳線は、地下鉄箱崎線の終点・貝塚から香椎、三苫を経由して福津市の津屋崎を結んだ路線です。福岡市側の三苫以南はそこそこの乗客があるのですが、三苫以北は閑散路線。三苫~新宮の1駅間は存続したものの、新宮~津屋崎間は2007年3月に廃止されました。
 並行するJRの増発やモータリゼーションなど、乗客減の理由は様々。それでも本数減はさらなる乗客減を招くとして、廃止の日まで13分間隔の運行を続けたのは立派でした。

 当たり前のように13分毎に走っていた電車の名残を追います。


 今回はバス旅行というコンセプトにしていましたが、残存区間があるなら乗っておくべきというわけで、宮地岳線転じ西鉄貝塚線の香椎駅へやってきました。
 2006年の高架開業直後は殺風景な駅前風景でしたが、今はにしてつストアやテナントビルがオープンして、賑やかな雰囲気になってます。高架になると、変わらないはずの周辺の風景も、どこか都会的に見えます。


 西鉄新宮着。電車の写真を撮っていると、駅員さんから声を掛けられました。宮地岳線時代の写真集を見ながら、しばしありし日の宮地岳線の話題で盛り上がりました。
 明らかに「鉄っちゃん」ではないのに駅や電車の写真を撮る人もたまにいるらしく、聞けばたいてい新宮出身のシンガーソングライター・YUIのファンなのだとか。ちなみに僕は「鉄っちゃん」であり、YUIのファンでもあり。でも新宮駅がPVロケ地とは知らなかった。「東京」のPVかな。


 新宮駅を出て左手に歩くと、線路跡にバス乗り場と転回場があります。15系統が宮地岳線の代替便。30分に1本と、鉄道時代に比べ本数は激減してしまいました。
 線路跡を並行する道路がないことから、バスは旧3号線を走ります。休日昼間でも通行量は多く、朝夕は渋滞が激しそう。旧線跡をBRTにすれば、定時性向上に役立ったのでは?と思わなくもありません。JR福間駅前に乗り入れ、福岡方面へ行くのに無理に西鉄に誘導しようという姿勢がないのは評価できます。


 津屋崎駅跡着。数年前まで「駅跡」らしい雰囲気があったのですが、住宅地として切り売りされ、すでに何軒か家が建ち始めていました。
 隣接する公園から見下ろした駅跡。空き地と右側の家が、駅の跡地です。そこに駅があったことを忘れそうになりますが、駅前駐輪場は残っています。タクシーも、相変わらず待機していました。


 駅開設記念碑は、フェンスの向こう側に。住宅地として分譲されても、駅があった証に残ってほしいものです。
 右:ありし日の津屋崎駅(2005年1月)。


 レールや架線が外された線路跡。路盤は残ってます。
 津屋崎海水浴場。僕らが小さい頃、運転できない学生同士で行く海水浴といえば、電車で津屋崎というのもメジャーでしたが、過去の話になってしまいました。海水浴というレジャー自体も、だいぶ下火になったように思います。そんなことは関係ないかのように、津屋崎の海岸はこの日も美しいものでした。

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