道路の路肩などで、ごく小さなハキダメギクが咲いているのをよく見ますが、あまりに
花が小さすぎて撮影する気にもならず、いつも通り過ぎていました。
ハキダメギクとは、背が低く花は微小とばかり思い込んでいましたが、松島町で見た
ものは大振りで、花も直径6mmほど、花びらの特徴もしっかり見てとれます。
撮影したのは松島町手樽地区の、丘陵下の細い農道です。
殆ど車が入り込まないようで、轍部分にも生えているほどでした。
二枚とも2016.10.1撮影
ハキダメギクを漢字表記すると「掃き溜め菊」で、今で言うごみ捨て場に咲いていた菊
と言う事でしょう。命名したのは植物学者の牧野富太郎博士で、世田谷の経堂の掃き溜め
でこの花を見つけ、掃き溜め菊と名づけたのだとか。
この学者様は本当の植物バカなのでしょうね。世間知らずのKYだったものと推測されます。
ごみ捨て場に咲いていたとしても、その地区の名前を付けるとか、花の特徴をとった名前
にするとか、少しは小奇麗な名前を付けようと思わなかったのでしょうか。
2016.10.1撮影
キク科コゴメギク属の一年草で、熱帯アメリカ原産の帰化植物。大正時代に、東京の
世田谷で最初に確認された。現在では本州~沖縄に分布する。
市街地周辺や道路沿い、耕作地周辺など至る所に生えるが、富栄養な場所を好む。
茎は2分岐を繰り返し、高さ15~60cmになる。葉は対生し、葉身は卵形~卵状被針形で
長さ2~5cm、基部は卵型で葉先は尖る。質薄く、3条の葉脈が目立つ。
葉の両面には毛が多く、縁には波状の浅い鋸歯がある。
花期は6~11月と長く、小形の頭花を次々と咲かせる。上部の枝先に小さな頭花を1個
ずつ付け、頭花の直径5mmほどで、まわりに白色の舌状花がふつう5個並び、花弁の
先は浅く3裂する。内側に黄色の筒状花が多数付く。
総苞は半球形で、総苞片と花柄には腺毛がある。
果実は痩果、黒色で長さは1.5mmほど、白い鱗片状の冠毛がある。
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