里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

サンカクイ 窪地の休耕田

2020-09-12 | 日記

一関市花泉町日形地区北東部、丘陵上から一段下がったところに広い窪地があり、そこに
10枚ほどの休耕田が続いています。最下段の休耕田から上手の休耕田を眺めると、草丈が
70~80cmの濃緑色の植物が茂っています。3稜形の茎(稈)だけが1本立ち上がっています
から、二ヶ月前に観察したカンガレイかサンカクイでしょう。観察すべく休耕田に踏み込
むと、ジュクジュクと水が浸み出してきます。

                              二枚とも2020.9.4撮影

茎(稈)上部に付いている花序を見ると、幾つかの小穂には黄緑色の柄が付いているので、
ここに群生しているのは「サンカクイ」ということになります。
因みに、カンガレイの小穂には全く柄が無く、直接茎に接しています。

                              二枚とも2020.9.4撮影

カヤツリグサ科フトイ属の多年草で、北海道〜九州に分布し、草丈は50〜100cm。
日当たりのよい湿地や溜池、河川敷などに自生し、ごく浅い水中に生えることが多い。
地下に横走する細長い根茎があり、節からふつう1本、ときに2本の茎を出す。
茎(稈)は明瞭な3稜形で、幅3~9mm、辺の部分はやや外側に膨らみ、下方にいくほど
円形に近づく。基部には2~3個の葉鞘がある。
茎の先には苞葉が1個付き、長さは2~5cm、直立または開出する。
花期は7〜10月、花序は仮側生、4~10個の小穂からなり、短い柄をもつものと、持たな
いものとがある。小穂は卵形で長さ7~12mm、茶褐色。雌しべの柱頭は2岐する。
痩果は倒卵形で、長さ2~2.5mm。刺針状花被片は3~5個、痩果とほぼ同長か、やや長く、
下向きの小刺がある。



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