気仙沼市本吉町、中河川の河川敷に細い作業道があって、これを河口方向へ下って行くと、
作業道脇の草地にもっこりした茂みがあり、そこに点々と青紫色の花が咲いています。
茂みはつる植物が絡み合っていて、花は蝶形花が多数付いた総状花序、葉が偶数羽状複葉
ですからマメ科のつる植物ですね。たぶんクサフジの仲間でしょう。
さらに行くと、このつる植物が絡み合った茂みが5~6箇所にありましたから、ここでは
特に珍しい植物ではないようです。
二枚とも2023.7.3撮影
帰宅後に植物図鑑でクサフジを検索し、前後のページをめくるとヒロハクサフジが載って
いて、私の写真の植物とそっくりです。
ネット記事によると、よく見るクサフジとの違いが記されていて、クサフジの小葉数が18
~24個で葉幅が狭いのに対し、ヒロハクサフジの小葉数は10~16個で葉幅が広いとありま
す。またクサフジの総状花序は長く、付いている蝶形花の数が多いのに対し、ヒロハクサ
フジの総状花序は短めで、付いている蝶形花の数も少なめとあります。
これらの比較からも、私の写真の植物はヒロハクサフジということになります。
二枚とも2023.7.3撮影
マメ科ソラマメ属のつる性多年草で、北海道~近畿以北の本州に分布する。海寄りの日当
たりの良い草地や林縁に自生し、つるが絡まりあって高さ1mほどの半球状に茂る。
木質の長い根茎を持ち、茎は4稜角のつる状で長さ100cmに達する。
葉は互生し、偶数羽状複葉で10~16個の小葉がある。小葉は長楕円形で長さ1~2cm、
先端は円く、両面に白い軟毛があるが後に表面は無毛になる。托葉は小型で2裂する。
花期は6~9月、葉腋から長さ2~3cmの総状花序を出し、青紫色の蝶形花を一方向に偏
って密に付ける。蝶形花の長さは1.2~1.5cm、翼弁は竜骨弁より長い。
萼は軟毛があり、長さは不揃い。
果実は豆果。莢はエンドウ豆を小型にしたような狭楕円形で長さ1.5~2.5cm、やや扁平な球
形の種子を3~4個の入れ、熟すと褐色になる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます