東松島市野蒜地区、防潮堤を下って砂浜を歩いて行くと、見なれない植物があちこちに生
えていて、茎や枝先には丸い実が生っています。海浜植物の一種なのでしょうが、何科の
植物かさえも判りません。帰宅後にネット検索で調べてみましょう。
ネット検索で「海浜植物 丸い実」などと入力して、出力された写真を中心に調べてみま
したが、似たような植物が見つかりません。この砂浜では、オカヒジキと同じくらいたく
さん生えているのに、なかなか素性が判らないのは新参の外来種なのかも知れませんね。
二枚とも2023.6.26撮影
「海浜植物 砂浜 外来種」で検索すると、出てきた記事の中に『石川県立大学 里海プ
ロジェクト』内の「外来植物の除去と海浜植物の観察に参加しました」という報告を見つ
け、そこに載っていたオニハマダイコンの写真が、私の写真の植物にそっくりです。
改めて『オニハマダイコン』で検索すると、北アメリカ東岸中北部原産の帰化植物で、我
国では1981 年に新潟県村上市の海岸砂地で発見されたとあります。
宮城県では2002年に侵入が確認されています。分布域拡大は種子の海流散布で、侵入した
地域での繁殖は親個体から周囲への種子散布が中心、と推定されています。
二枚とも2023.6.26撮影
アブラナ科オニハマダイコン属の二年草で、原産地はヨーロッパ〜北アメリカ東海岸。
現在では北海道~近畿以北の本州に分布し、海岸の砂浜に生える。草丈は50cmほど。
直根があり、全体が多肉で無毛。茎は基部でよく分枝し、枝は横にはって斜上する。
葉は短柄があって互生し、長楕円形~倒卵形で縁は全縁から羽状浅裂まで変化が多い。
花期は6~8月、枝先や茎上部に穂状花序を出し、白色~淡紫色の4弁花をつける。
花弁は倒卵形で、花の直径は8mmほど、雄しべ6個。
果実は上下2節に分かれ、上部は先の尖った球形、下部は円筒状で全体としてはこけし状
の形になる。熟すと節で分離し、節の下部は果柄の先に残存する。種子は各節に1個ずつ
あり、コルク質で海流に乗って分布を広げる。
種子は淡褐色~赤褐色で、長さ3~4mmの長楕円体。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます