里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ワラビの黄葉 牧草地の縁

2021-11-12 | 日記

栗原市金成地区、平坦な丘陵上の農道を行くと、なだらかな牧草地が広がっています。
牧草地も畑ですからね、中に道がないときは遠慮して縁を歩くようにしていて、少し行く
と北側の縁にワラビが群生している場所がありました。半分ほどは既に枯葉色になってい
ますが、中にはきれいに黄葉している葉もあります。

                              二枚とも2021.11.3撮影

ワラビは群生しますし、春の芽出しの頃はやわらかいのに、シカやカモシカが食べないそ
うで、このような植物を不嗜好性植物、或いは忌避植物というようです。
ワラビの葉にはビタミンB1を破壊するアノイリナーゼなどを含むため、多量に食べると胃
壁の出血や貧血症状をおこすといわれ、さらに芽出しの際の巻いた胞子部には発ガン性物
質を含むとあります。それを動物たちは本能的に知っているので、食べないのでしょうね。

人がワラビを食べる際は煮だしてアク抜きしますし、健康を損ねるほど大量には食べませ
んからね。また人によっては、巻いた胞子部を除いて食べるようですから、健康被害が生
じたという話は聞いたことがありません。

                                  2021.11.3撮影

コバノイシカグマ科ワラビ属の夏緑性シダ植物で、日本全土に分布。草丈は0.7〜1.5m。
丘陵地~山地の林縁や草原、耕作地周辺や道端などに自生する。
根茎は直径 1 cmほどで密に褐色の毛があり、長く横に這って分枝し、随所から葉を出して
しばしば大きな群落を形成する。
葉は直立する。葉柄は長く草丈の半分ほどもあり、わら色だが基部は黒褐色で淡褐色の毛
が密生する。葉身は三角状卵形で長さ30~70cm、3回羽状複葉、最下片が最大になる。
小羽片の先は分裂せず、尾状になる。裂片はやや内側に巻く。質はややかたい紙質~革質。
葉の裏面は多毛。胞子嚢群は葉の縁に沿って帯状につき、葉の縁が折れ曲がった擬包膜が
覆う。擬包膜は膜質、縁毛がない。主に根茎で増え、胞子嚢群は稀にしか付かない。



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