白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

旅への思い止みがたく

2017年03月14日 17時05分09秒 | 日記

今は埼玉に住む古い山の友達から便りが届く。

彼女は『奄美大島200キロを歩いて来ました』と書く。

『三浦半島100キロを歩いた』と書いてきたこともある。

初めての登山に白馬岳から白馬槍温泉コースに案内し、すっかり病みつきになった。

上高地から西穂高、奥穂、北穂、槍、のコースを案内したのはもう三十数年前のことだ。

今も元気に歩き、登っているのはうれしい限り。

かつての山の仲間たちはもうほとんど登っていない。

こちらも負けてはいられない。

春になれば、信州百名山への挑戦や南アルプス南部の縦走が待っている。

その前に、東海道歩きで使った青春18切符の残りが1枚残っている。

それにしても、どうしてローカルの鈍行列車はこんなにも旅心をくすぐるのだろう。

今ではJRの路線が民営化され、18切符で乗り継げる範囲がずいぶん狭くなってしまった。

僕は新幹線になんて乗らない。多分特急にも乗らない。

考えた末、飯山線経由で新潟市まで行くことにした。明日旅立つ。

上今井駅5時40分発、新潟駅11時27分着。

帰路は16時09分発、20時55分着。

新潟市で4時間以上滞在時間が取れる。

おいしそうな海鮮の定食屋も見つけた。

日本海側で一番高い120メートル以上ある展望台も見つけた。晴れていれば佐渡も見えるという。

明日は生憎雪の予報も出ているが、ほとんどは列車の中。風情があっていい。

飯山線は残雪の風景を堪能できるだろう。

今回は本などもっていかず、ただただ窓外の風景を眺めていよう。

冬から春へ。こういう季節の変わり目が好きだ。

僕が堤防道路を走っている千曲川は、新潟に入って信濃川と名を変え、新潟市から海に流れ込む。

この川に沿っての旅はどんな感慨を僕にもたらすのだろうか。

世の中は新幹線、そしてリニアへと移り変わっていこうとしている。

偏屈な僕は、世の中の流れに逆らいたくなる。どうしても鈍行の旅なのである。

さあ、出かけよう、簡単なおつまみとビールなど用意して。