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山岳ガイド 江口正徳の仕事と日常

個人講習 岩場行動技術講習

2022-06-30 09:07:52 | 講習
6月29日は、個人ご依頼で京都大原の金毘羅山で岩場講習を行いました。

猛暑予報の一日でしたが金毘羅山は終始風が吹き付け予想外に爽やかな中で行動することができました。
今回は個人ご依頼でしたので公募プランとは内容を変えて所々でリードの練習もしていただきながら登り、下りました。
純粋なロッククライミングではなく、あくまでも岩稜バリエーションルートを想定してのトレーニングなので登山靴やアプローチシューズでの行動を基本条件としています。

今回のシミュレーションとして登山口を出発してバリエーションルートに取付き、複数のピークを越えて最終的に山頂に辿り着き、さらにバリエーションルートを辿って下山してくるという行程。ワイケンの頭を複数のピークに見立てて行動開始。
ワイケン尾根を末端から1本、ワイケン尾根上部を4本、北尾根を末端から2本、ワイケンの頭フェース2本、カルピス、舟、その他小岩壁を複数本、懸垂下降10数本・・・と登り下りまくって9時間行動でした。




先ずはワイケン尾根からスタート。
先頭でドンドン登っていただきます。


ワイケンの頭登頂(1回目)。シミュレーションとしては1つ目のピークとしていて山頂は4つ目のピークなのでまだまだ先は長い・・・


北尾根を末端取付きまで複数回の懸垂下降(これらの懸垂下降は例えばピークとピークの間のギャップへの下降を想定しています)




次のピークめざして北尾根登攀
この後、ワイケン尾根上部に合流してワイケン尾根上部岩稜をアチコチ登ってワイケンの頭に2回目の登頂


ワイケン上部をアチコチ回ってカルピスの岩壁を取付きまで一旦懸垂下降


カルピスの岩壁を登り返し


そのままワイケン尾根上部に繋げてゴチャゴチャ登り下りを経てワイケンの頭フェースはリードの練習をしていただきながら登って3回目の登頂。


ガレやルンゼを登ったり下ったりしながら北尾根末端取付きまで下りて再度北尾根登攀開始。


北尾根最終ピッチをリードで登っていただきます。




ワイケン尾根に合流後、更にルンゼをゴチャゴチャと下降して舟の岩壁へ。
舟の岩壁から北壁上部に繋げて2ピッチで登攀


更に最上部の岩稜をリードで登っていただいてようやく山頂に着いて終了~


としたいところですが、10m手前で再度反対側に下降して別のラインからワイケンの頭へ。
山でよくアルアルの「山頂と思っていたら実は奥にもう一登り残ってた~!」というガッカリ感に心が折れそうになるところを気持ちを入れ替えて最後のもう一頑張りすることを想定しての行動です。決してイジメている訳ではありませんよ~


という訳で最後の一登りを頑張り抜いてワイケンの頭4回目の登頂! ようやく最後の山頂に立つことが出来ました!(という想定です)

暫し休憩して後は下るのみ。としたいところですが、事故は下りにつきもの。特に疲れや解放感などからのちょっとしたポカミスからの発生が多いのです。という訳で敢えて下山もバリエーションルート下山ということを想定してそれもミスを許されない連続懸垂下降での下山です。


今日、一体何回通ったのか数えるのも面倒くさくなりますがとにかく最後の懸垂下降へ。
無事に下り立って登山口に帰り着いてようやく長い一日の終了~
本当に本当によく頑張りましたね~ お疲れ様でした。ご依頼ありがとうございました。








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