サラリーマンの聖地・新橋。その新橋駅から歩いて5分のところに金春(こんぱる)湯がある。
かつて能役者・四家のうちの一つである金春の屋敷を構えた場所が銀座八丁目にあって、その名残を今も伝えるのが金春湯である。
▲新橋駅。機関車がある広場とは反対方面の出口だ
▲ロータリーの奥に向かった方面を歩く
▲ぐるっと周り
▲電通や日テレのビルが見える
▲大通りを渡り(左側には新幹線がみえる)
▲高速道路の下をくぐって
▲このビルの右側。ここらへんから周囲が銀座らしくなる
▲進む
▲途中で金春屋敷跡があったことを解説した案内板をみつける
▲この白い建物(劇場)を左折
▲あとは真っ直ぐ進めば
▲金春湯に到着
▲奥はこんな感じ
▲にぎやかな演出で出迎えてくれる
▲平成26年にリニューアルしたらしく下足箱も綺麗である。奥が女湯で、手前が男湯
最寄り駅は新橋であるが、実際の所在地は銀座。ただ周囲は飲み屋街に囲まれているため、やはり新橋のような雰囲気がある。
扉を開けると、受付は、番台。番台に座るのは60代後半ぐらいの女性。とても品があって、銀座に相応しい淑女といった感じだ。
開店直後に訪ねると、番台に人が並んでいたが、まだ誰も入浴していない状況。
それとなぜか右にあるベンチにはかなり年配のおばあちゃんが座っていた。そのうち出て行ったのだがなぜ男湯にいたのかは不明。
2014年頃にリニューアルしたということで脱衣場、浴室はとても綺麗で最新の施設であるが、よくよく見ると、天井や神棚などは古い。特に神棚は大きく、歴史を感じさせる渋い褐色を帯びていた。
ロッカーは真ん中と右側にあって、すべて100円を投入する(リターンする)最新式。
ゴミ箱のデザインまで拘ってるのに、なぜか体重計が家庭用で残念だった。
浴室に入ると、かなり狭いなという印象を抱いたのと、天井はビル銭にしては高い。きっちり二階建ての高さがある。島カランは一つ、それと左右の壁にもカラン。
浴槽は奥にあって、左が浅浴槽。右が深浴槽で座湯が2つ。
このスペースで展開するとこれぐらいしかないのだろうが、リニューアルした銭湯にしては珍しくシンプルな作りだ。温度は、42.9℃とちょうどいい温度設定だった。
壁絵は上の方に赤富士。下がタイル絵で鯉の絵が飾られてある。男女仕切壁のところは川に鳥や花が描かれた風景画。お決まりの九谷焼。
あと特筆すべきは、桶。一見するとケロリンだが何気なくみたところ「Hudson(ハドソン)モモテツ」と書かれてある。ゲームでお馴染みの桃鉄だ。こんなのがあるんだと驚いた。しかもこうした老舗の銭湯で現代のサブカルグッズを見かけるとは思ってもみなかった。
客層は、銀座らしくスーツ姿のサラリーマンなどもいたが、あとはふつうの中年男性のみ。のちに年配の人が続々と入ってきたが、開店当初は少人数しかいなかった。
ここはビル銭なので色んな点で制約が多いと思うが、近代ぽくシンプルに徹したデザインながら、昔のタイルや神棚などはちゃんと残してあり、周囲に溶け込んでいる。耐震用の柱などもあるが、それらも浴室のデザインに違和感なく組み込まれていた。
こうした伝統と現代の融合は現在のトレンドであるが、ここもまた歴史を踏まえながら進化した姿をみせてくれる銭湯だった。
以下パンフレットの写真
▲脱衣場
▲男湯
▲浴槽
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 新橋駅
経路 飲み屋街を抜ける
周辺の環境 飲み屋街
●空間演出
建物外観 ビル銭
壁画・眺望 赤富士、鯉や川のタイル絵
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう
★設備
休憩所 フロント横
脱衣所 きれい
シャワーの出 やや物足りない
浴槽の種類 深浴槽、座湯、浅浴槽
サウナ なし
温度 42.9℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 品がある
清潔さ きれい
貸しタオル なし(130円で購入)
備え付け あり
◆人
受付 60代後半ぐらいの女性
客層 高齢者
【案内】
住所
〒104-0061
中央区銀座8−7−5
電話番号
03-3571-5469
アクセス山手線「新橋」駅下車、徒歩4分
東京メトロ銀座線「銀座」駅徒歩5分
休日
日曜、祝日
営業時間
14:00−22:00
※東京銭湯ホームページ転載