銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

松の湯(東京・両国)

2022-03-26 06:19:00 | 銭湯
#松の湯



・女性店主のコミュニケーション能力が高い
・ゆっポくんのとなりにいるキャラは何者?!
・昭和と令和の感性がミックスされている





都営地下鉄大江戸線
#両国駅

▲都営地下鉄の両国駅。JR両国駅だと目の前に国技館があるが、こちらからだと少し離れている


▲路線図だとこんな感じ




▲階段をのぼり




▲右に改札口


▲地図で見ると目的地は、左下(南東方面)の緑町というところにある


▲A5から出て


▲みどりコミュニティセンター(緑出張所)の近くだ


▲A5を目指す(けっこう長い)






▲無駄に広くて長い地下通路








▲ようやく地上に到着


▲左に進む




▲この幹線道路(京葉道路)の横断歩道を渡り


▲そのまま真っ直ぐ








▲ここでストップ。奥に見えるのは首都高なので、首都高のちょっと手前


▲左に曲がる。この通りは馬車通りと呼ぶらしく、この道沿いに松の湯がある。この近くには小林一茶が住んでたらしい


▲あとは真っ直ぐ進むだけ。ただし、こっからが長い


















▲ようやく右に見えてくる。ゆっくり歩いて駅から15分ぐらいだろうか






▲薬湯の企画でコーヒー牛乳湯やフルーツ牛乳湯があるそうだ。あなたはどっち派!? うーん。両方かな。
ところで右のゆっポくんはわかるけど、左は何者?


ここがスゴいのは、営業が年中無休なことだろう。しかも日曜日は朝風呂までやっているというオマケつき。家族総出はもとよりスタッフがいないととてもじゃないが回せないのではないか。さらに上のポスターは手書きだったり、色々と手間暇をかけて頑張ってることが伺える。





▲到着



中に入ると下足箱は左右にあって、通常サイズの靴箱と、ブーツや長靴などが入れられるサイズも用意されていた。
ドアはこの時だと開けっ放しで、受付が左側にあり、右に券売機があった。
フロントの受付はタオルが綺麗に並べられ、事実上の物置になっている。その隣に40代後半ぐらいの女性が立っていた。最初パッと見は30代ぐらいに見えたが、よくよく見ると、という感じだった。
中に入って「こんにちは」と挨拶すると、「おはようございますッ!」(11:30分頃)と元気よく返してくれる。
ここの女性店主はとにかく人当たりが良くて、話を盛り上げるのが上手な人だった。最初から最後まで明るい声が響き、身だしなみもしっかりしていて、高いプロ意識を感じさせた。


ちなみにであるが、東京銭湯のサイトによると、いまの店主(ご主人)が銭湯を引き継いだのは2013年頃だという。古い銭湯だけど、運営はとても新鮮な感じがしたのはそういうことかとガッテン。外観は昭和だけど、中身は令和だ。


入浴料480円以外に、貸しタオル(フェイスタオル)は10円で、バスタオルが100円だった。
チケットを店主に渡すと、下足箱を渡してくださいと言われ、ロッカーの鍵と貸しタオルを交換する。
女湯は左側で、男湯は右側だった。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こんな感じで受付の縁にタオルが並んでいる。気さくに説明してくれて、やりとりもスムーズだった


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲券売機はシンプルでわかりやすい


のれんをくぐると、脱衣場はやや狭いかなという印象。
右にロッカーが並び、左には古いマッサージチェアや洗面台がある。洗面台は直差しのドライヤーがあり(無料)、綿棒やティッシュなどが置いてあった。
BGMは、低めの音量であるが洋楽が流れていた。
  

出典:東京銭湯ホームページ引用
▲男湯


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲女湯


ちょっと重い扉をあけて浴室に入ると、浴室もそんなに広い場所ではなく、どちらかといえばやや小さめの方。
真ん中に島カランがあり、左手前には立ちシャワーが一つ。ハンドシャワー仕様でカーテン付きだ。
左右の壁にもカランが並び、ここの特徴は左の間仕切りが全面鏡張りであることだろう。脱衣場で大きな鏡があるのはよく見かけるが、その浴室バージョンは初めてかもしれない。
カランのシャワーはごくふつうの出だった。とくに勢いがあるわけでもないが、不満も感じなかった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴槽を見ていくと、右手前にあるのが水風呂で、完全におひとり様スペース。水温は18℃前後かなと思う。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらは女湯。男湯の方は段差に特徴があった


その隣にミストサウナがある。
島カランの端っこに青い尻敷きマットが用意されていて、それを手にして中に入る。浴室が狭いことから想像できるが、ミストサウナもかなり狭く、通常体型の大人が詰めればギリギリ4人が入れる程度。
ここは両国だからお相撲さんが来たら(そもそも入口で詰まるかも…)2人でアウトだろう。
温度はけっこう高く感じた。しばらくすれば気持ちよく汗をかくことができた。


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴槽は奥にあって、白湯と薬湯に分かれている。
白湯は深浴槽と寝湯の構成で、深浴槽は手すりで区分けされてなにもないところと電気風呂に仕切られていた。
寝湯は角度が微妙なのと、頭の部分が上手く乗せられない。ジェットの勢いは強力で、少し浮く感覚があるほどだ。
仰向けで寝湯に入ると気が付いたのだが、天井がストライプだった。古き良き時代をしのばせるデザインだ。
温度は45℃かそれ以上。かなり熱く、上級者向けの温度である。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲右はなにもなくて、真ん中が電気風呂。左は寝湯が2つ並ぶ


その左端にあるのが薬湯で、この日はハーブ湯だった。ただ、これといった匂いは漂っておらず、薄い緑色だった。
こちらの温度は40℃ほどと、白湯と比べたらマイルドな温度だ。これなら子どもでも問題なく入れるだろう。


壁絵は、豆タイルで、西洋のお城や自然をバックに虹が間仕切り壁をまたがって描かれている。迫力があるのと同時に、メルヘンチックな感じでお店の包容力ある雰囲気とマッチしている。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲女湯側から眺めた壁絵


客層は、自分が入浴したときは高齢者がほとんどおらず、中年か若者だった。
女湯からは、「人がいない!」と小さな女の子の声が響き、どうやらお父さんに報告してるようだった。
「男湯はちょっといるよ」と言うと、音が響いていてよく伝わってなかったらしく、「混雑してるの?」との返事。「混雑してないけど、ちょっといるよ」とやりとりしていた。


こうしたやりとり以外に入浴客同士の会話はほぼ皆無だったが、脱衣場に出ると先ほどの女性店主の笑い声や挨拶、話し声などが終止響いていた。
スーパー銭湯でも接客はすごく丁寧なのだが、やはりどうしても“お客様と従業員”という関係を強調しているので、気持ちの面で距離を感じてしまう。銭湯の良さは客や店員といった立場の違いを取り去ったフラットな関係ではないかと思う。このような銭湯ならではの近いコミュニケーションをお目にかかれるが松の湯だった。
朗らかな女性店主のおかげでお店の雰囲気はとても良く、最初から最後まで気持ちよく入れる銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 両国
経路 南東に歩く
周辺の環境 住宅、首都高、小学校

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 メルヘンな風景
統一感 あり
置物 ゆっポくんのぬいぐるみとか
照明 ふつう

★設備
休憩所 ちいさいロビー
脱衣所 やや狭い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 水風呂、電気風呂、寝湯、薬湯
サウナ ミストサウナ
温度 40~45℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 明朗で元気
清潔さ 基本的にきれいだが、浴室の天井は若干黒ずんでいる
貸しタオル あり(10円)
備え付け あり

◆人
受付 40代後半の女性
客層 中年や若者

【案内】

住所

〒130-0021 東京墨田区緑3-4-6

休業日

無休

営業時間

15:00〜24:00(日曜日8:00~13:00)

電話番号

03-3846-8988

※東京銭湯ホームページ転載