銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

晩春を彩る鬱金桜

2023-03-13 06:12:00 | 日記






桜といえば染井吉野が定番ですが、染井吉野がでてくる以前の江戸中期までは桜といえばヤマザクラでした。
日暮里界隈では、鬱金桜(うこんざくら)が沢山植えられていたそうです。
上野公園(当時は東叡山寛永寺の敷地)のすぐ裏手にあたり、当時は上野周辺でも盛大に咲き誇っていたことでしょう。

鬱金桜は白い縁側から薄緑色へと階調的に染まり、中心部は赤く色づきます。別名は浅黄(あさぎ)桜と呼ばれ、多彩な色合いが特徴です。
染井吉野と鬱金桜は開花時期が2週間ほどずれていているため、染井吉野が葉桜となる頃に鬱金桜は満開を迎えます。
そんな染井吉野と鬱金桜の違いを追ってみたいと思います。

2022年4月2日
最高12.9℃最低3.6℃

鬱金桜


この頃の鬱金桜はまだ、芽を出したばかりでした



解説によると、平成9年頃に植えたられたものだそうです


染井吉野


満開を迎え、この時はややピークをすぎたあたりでした






2022年4月10日
最高26.8℃最低13℃

鬱金桜


気温の上昇とともに開花しはじめます。このころはまだ3分咲きといったところでしょうか



遠くから見ると葉桜のようにみえます



可愛らしい形をしています






染井吉野


桜はだいぶ散り、先週と比べると人もまばらです




ちょうど花と葉っぱが入れ替わるタイミングの時でした


2022年4月17日
最高17.8℃最低9.9℃

鬱金桜




ようやく満開を迎えていました。染井吉野と違い、花と同時に葉も出ており、中心部は淡いピンク色に染まってます





別名は浅黄桜ですが、遠くから見ると確かに黄色に染まってるようにみえます



白とピンクの組み合わせが光に当たると黄色と錯覚させます


染井吉野


こちらはすっかり緑色へと様変わりしていました



初夏の匂いを漂わせる風景です



2022年4月24日
最高20.3℃最低17.4℃

鬱金桜

鮮やかな散り際です





こうしてみると地面がピンク色に染まり、やはり桜なんだと実感します






染井吉野


完璧な葉桜となり、桜だった頃の面影は一切ありません





秋には紅葉に染まり、ふたたび人々の目を楽しませてくれることでしょう


染井吉野が咲く頃はまだ冬の余韻を残す肌寒い時期でしたが、鬱金桜は本当に暖かい季節になって満開を迎えます。
染井吉野が春の訪れを伝える桜ならば、鬱金桜は春の終わりを告げる桜といったところでしょうか。
華やかさはどうしても染井吉野に譲りますが、優雅さと気品さを兼ね備えた鬱金桜も大変すばらしい桜でした。