音の四季~風の彩

作曲家、しの笛・龍笛奏者、ジャズピアニスト、城山如水の徒然日記。
オカリナ、フルートの事も・・・・

原発輸出国 日本政府のジレンマ

2012年04月07日 | 日常雑感

日本は現在は原発輸出国でありベトナム、ヨルダン、アフリカ諸国と原子力協定を結び、官民あげて原発輸出を推進している。

国内ではいまだ終息しない原発事故をかかえて、対外的には原発輸出に熱心だ。

このダブルスタンダードは、国民から見て、奇妙な事故対応を生む。

原発を輸出するからには日本の原発技術の安全性を証明していかなくてはならない。

いまだ検証も復旧もできていない原発事故に対して、冷温停止をもって「終息」宣言を出した。

いまだに放射能汚染水が漏れたりしているのに、「終息」はウソだろうと耳を疑ってしまう。

なぜこんなにも「終息」のフリを急ぐのか。まったくもって奇妙で、変だ。

原発周辺地域への帰村促進についても、はや過ぎないかと心配になる。

また、大飯原発再稼動についても、一夜漬けに近い新安全基準なるものをつくり、地域住民、自治体、国民の反対を押し切ってまで、再稼動を急ぐ。

どれを見ても、とても奇妙で変なのだ。なぜそんなに急ぐのか。

表面的には電力不足に陥らないため、という理由付けもあるが、新電力の導入、ネガワット市場の導入、節電、などを推進すれば電力は不足しないはずなのだ。

それにもかかわらず、原発が稼動しないと電力不足に陥ると盛んに叫び続けている。これも、ほんとに奇妙なことだと思う。

いったい誰がこんな奇妙なことをやっているのだろう。

ここからは推測になって何の根拠もないのだが、日本の原発製造企業の圧力があるのだろうと思う。

〇芝、〇立、〇菱といった大企業の経産省への圧力も大きいのではないかと邪推される。

また、こういった大企業はマスメディアの広告スポンサーでもあるから、ジャーナリズムも実態報道には二の足を踏むことになるであろうと想像される。

これがほんとうであれば、報道の暗黒時代といえる。

福島の原発事故に対する、異常に奇妙で、チグハグで、急ぎする事故処理を望んでいるのは、原発製造大企業であろうと想像してしまう。

政府は、政官民あげて原発輸出を推進しているのだから、日本で原発が全部停止していても電力が足りていては都合が悪いわけだ。

また原発事故の処理も速やかに終息させました、という姿を見せておかなくては都合が悪いわけだ。

しかし、ジャーナリズムは大企業に取り込まれているから真実を報道することは絶対にない。

これは社会推理小説的な推測で、なんの根拠も無い。

しかし、国民に明らかにされていないのは原発製造企業と日本政府の原発輸出推進の実態だ。

国民の大多数は脱原発、原発廃止を求めている。一方で政府は官民あげて原発輸出を推進している。

このダブルスタンダードは国内と国外に対しては正反対の顔をしなくてはならないことになる。

政府のあまりにも性急な原発再稼動の動き、性急な「終息宣言」、速すぎると思える原発周辺地域の「帰村推進」。

これは日本が原発輸出国である、という実態を知ると納得がいくように思える。

そして原発製造企業と経産省と政治家の間の関係はどうなっているのか。
そこに癒着や天下りや圧力はないのか。

国民は政府の原発再稼動のチグハグさに疑心暗鬼になっている。

心あるジャーナリズムやマスメディアは、こういった国民の疑問に応える報道を是非してもらいたいと切に願っている。



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