![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/2e/3844468ef02170611aac158609703ec4.jpg)
子育て支援 や 不妊治療、など少子化対策として行われていることを見ていると、肝心要を忘れているなあと思う。
現在の少子化対策は結婚して家庭を持った夫婦の子育てを支援する内容になっている。
少子化の一番要な問題は、若者達が結婚して家庭を持てない状況にあることなのだ。
わが国の労働者に占める非正規雇用は35%を超えている。
それが20代の若者になると半数以上が非正規雇用になっている。
したがって将来的な生活設計が立てにくく、したがって結婚して家庭を持つことが難しいという状況にある。
少子化を解決するにはまず、子供が生まれなくてはならない。それには結婚して夫婦が家庭を持たなくてはどうにもならない。
現在の労働環境では若者が安心して結婚し、家庭を持つことができないのだから、これはもう第一歩からどうにもならない。
結婚しない若者が増え、結婚の晩婚化が進むとますます少子化が進む。
少子化問題を「女性の子育て問題」にすり変えても全く状況は変わらないだろう。
「女性の子育て支援」の前に、「若者の結婚支援」をしなくては第一歩からつまずいていることになる。
若者の結婚が難しいなら、フランスのように「婚外子」を「国の子供」として片親でも手厚く育てられるような制度を整えるべきだろうと思う。
ただ、こういった考え方は日本では受け入れられにくいと思われるが、母子家庭、父子家庭の想像を絶する貧困を考えると、やはり国がなんとか支援をしなくてはならない問題だと思う。
さもないと貧困による「教育格差」が顕著になり、有能な若者の人材を失うことになる。
さらには貧困による精神的荒廃、犯罪の増加につながり、社会の荒廃を招くことになる。
現在行われている「少子化対策」なるものは「家庭の子育て支援」だが、本当の少子化問題は「結婚しない若者」「結婚したくてもできない若者」の労働環境にあることを見落としてはならないと思う。
政府も「見当ハズレ」の「少子化対策らしきもの」をいくら打ち出しても、何の解決にもならないどころか、ますます少子化を進めてしまうことになるだろうと危惧される。