樫本大進 ラヴェル～ピアノ三重奏曲・イ短調

今年も赤穂国際音楽祭の招待券をいただいた。

７月３日に赤穂ハーモニーホールに聴きに出かけた。

この日はフォーレ、サンサーンス・プログラムだった。

フォーレは自分の好きな作曲家３人のうちの一人だ。
サンサーンスは「交響曲３番・ハ短調」～オルガン交響曲が大好きだ。

この作曲家による室内楽という、とても嬉しいプログラムだった。

この日、追加プログラムとして、「ラヴェル　ピアノ三重奏曲・イ短調」が演奏された。

樫本大進（ヴァイオリン）、趙静（チェロ）、アシュリー・ウァス（ピアノ）で、第一部の最後に演奏された。

４楽章からなる作品だ。この追加プログラムは素晴らしかった。

静寂で澄み切った響きで始まるこの曲は、この世のものと思えないほど美しかった。

楽章が進むにつれてラヴェルらしい民族的なメロディーが顔をだす。

ダフニスとクロエを思い起こさせるような旋律だ。

この三重奏曲のピアノの役割も特異だった。とても近代らしい使い方。
ピアノの最低音だけでメロディーを奏でる部分があり、これがとても不思議な雰囲気を醸し出す。

樫本大進さんの迫真の演奏に息を合わせるかのような素晴らしい演奏だった。