知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

利用者の方の観察と状態把握は大切。

2011年12月15日 | Weblog
先日、高齢の方が入院されました。


この方はすでに70歳の半ばを超えていますが、自分でほとんどのことができ、また会話もできます。ただ、元々心臓に持病を持たれていたので、十分な注意が必要な方でした。



血圧も朝夕と測定しており、夜間の見回り時にも気を付けるようにしています。


ところが、急に血圧が下がり(元々高血圧気味のため、降圧剤を服用されていました)、それも異常な値・・・。ただ。本人は特に変化はなく、普通にしておられる(自分からの訴えもなし)ので、様子観察をしていました。もちろん、血圧測定や検温等は普段以上に行いましたが・・・。


こういった日は3日間続いたため(3日目には発熱も)、急遽通院しました。たまたまその日は日曜日でしたが、救急ということで連れて行きました。まだ、本人さんは元気にしておられますが、さすがに移動等が困難に・・・。



通院の結果は、CRP(炎症反応)が20近くの値が・・・。そのまま入院となりました。




入院されて数日がたち、徐々に値も下がり、本人も少しずつですが元気を取り戻されています。


今回は連日の宿直職員が様子観察し、その結果を施設の常時看護師に報告していたため、その対応も早く出来たと思われます。


大切なことは、特に年齢の高い方はもちろん、元気な利用者の方であっても、日常の様子との変化をよく観察すること、そして大きな変化(小さな変化も見逃さずに)の際は、早めに看護師等に連絡すること。また、ちょっとこの人(体調)おかしいかも?と思ったら、報告すること・・。それが思い過ごしでもいいと思います。変化を見逃さないことが大事です。



施設では、自分の受け持ちの居室班や作業班の方の様子や状態を日々記録しています。


また、宿直者や夜勤者は利用者の変化や特記事項を日誌に記録し、報告します。



やや体調の変化を感じた際は、すぐに検温したり、血圧測定します。


その原因が、すぐに分からない場合も多いです。精神的な影響もあり、その日の食事内容や作業内容、他の利用者とのトラブルかもしれません。見える状態の変化(咳・鼻汁・異常な発汗・顔色の変化・失禁・食事の摂取量の変化・歩行状態等々・・)が見える場合はいいのですが、重度の方になると、自分から訴えもなく分からないことも多いです。

また、職員の見ていない場面で、転倒したり喧嘩したり・・・も考えられます。



今回の事象により、こうした観察する目を持つことや、状態把握や報告の重要性がより大切であることが分かります。



いままで以上に意識して取り組みたいですね。
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