good day to Die

映画、ドラマ、小説、漫画、音楽についての感想等を
日記代わりに書いておくためのブログです。
ネタバレあり。

「劇場版PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE」

2023-05-28 19:30:51 | アニメ




評価:★★★☆

塩谷直義監督

「劇場版PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE」見たよー。
1週間くらいで急いでこれまでのシリーズを全部見た上で、滑り込みで見た。

作画は綺麗、OPEDは良い、ミリタリー的には見ていて楽しい。
話は見てるものを置いてけぼり。
キャラの思考の動きはさっぱりわからない。
脚本が荒くて雑だと思う(私がわかってないだけ、ではないと思う)。
 
慎導父が何のために何をやってきてのかいまだに明らかになってない(私の理解不足か?免罪体質の息子を
守るためというのはわかるけど、具体的に何をしてきたの?)。
息子のためにやってきた、と言われても、息子困惑だし、お気の毒すぎる。

めっちゃ寒そうな、しかも重武装の敵の本拠地に、膝上5センチ?のタイトスカート、パンプスで行く常守。
もっとちゃんとした格好で行け(どうでもいい)。
常守、1期の初めの方ですごくイライラして、後半からはイライラしなくなってたけど、PROVIDENCEでは
役立たず感がまた出ていて、ストレスを感じた…。

常守と咬噛は恋愛じゃない方がいいと思うんだ。
とってつけたような恋愛風味に困惑。

咬噛がかっこいいキャラとして描かれているけど、1期で槙島を殺すために法の外に出て、公安局も日本も
捨てた咬噛が、まだ何のケジメもつけずに外務省の特例で帰国して、前と同じようなことをやっているのが
私は今ひとつ受け入れられない。

常守、太ももと脇腹撃たれたり、蹴られたりしたのに元気で、咬噛が怪我をした常守を運ぶ際に姫抱っこなのも
「ネーーーーヨ」感がいっぱい。
そこはファイヤーマンズキャリーだろ!
銃創が痛むから姫抱っこにしたという、咬噛の優しさなの?
ファイヤーマンズキャリーだと片手が空いて銃を持てるし、移動しやすくて良いと思うんだけどねぇ。

宜野座にもう少し見せ場がほしかった。
宜野座の髪型はお団子スタイルで呪術廻戦の夏油傑とお揃いでした。
ポニテだとポニチカ、お団子はお団子チカと呼ぶのね(笑)。
イケメンのポニテは好きだ(唐突に何を…)。

宜野座や咬噛が、常守を潜在犯にはさせない、と言ってたけど、大切な人を綺麗な場所に置いておくために
汚れ仕事は自分がやるという気持ちは分かるけど、相手の意思を無視した自己満足でもあるよね。
今回、常守は2人のそういう思惑を無視して、あちら側に行ってしまった(ように見える)わけで、
宜野座や咬噛カワイソ。
実際には禾生局長は義体みたいなもんで、人殺しではないし、常守とシビュラシステムは通謀してそう。

シビュラシステムと法云々はもっとちゃんと腰を据えてやってほしかったよ。
具体的な説明がないから(私が見落としているか?)、法律全部廃止なのか、司法関係の法律だけなのか不明。
法治国家だと法律はあらゆる分野について存在しますよ…。
シビュラシステムって主に司法関係だと思うから、司法面の法律のことを言っているのかねぇ。
作中世界に国会があるのかどうかよくわからないけど、普通に考えると、立法は人間がやって、
それを解釈・適用・執行するのがシビュラシステムということになるような??(作中世界の日本には
裁判所は存在しない?)
なぜ法律を廃止するなんていう乱暴な話が出てくるのか分からない。
あの世界の人たちがシビュラシステムをどう捉えているのか分からないけど、一部の人間以外は
シビュラシステムをAIと考えているんでしょ?
AIに立法まで委ねるつもりなの?正気の沙汰じゃないよねぇ。

相変わらず、そこかしこで攻殻風味。
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「虐殺器官」を読んだ

2023-05-20 17:08:00 | 漫画・書籍


伊藤計劃「虐殺器官」をAmazonオーディブルで聴いた。
伊藤計劃の3作、書籍を買ってあるんだけども。
前にさわりを読み、アニメ化されたものを見て、そのまま書籍は放置してた。
アニメ見たけど内容は全然覚えてないので、新鮮な気持ちでオーディブルで聴いた。

「虐殺器官」、衒学的なラノベって感じだった。
何でこの作品がそんなに評価されてるの?
著者が早世したからって変に評価高くなってない?とひどいことを思う。
いやいや、自分が良さを分からないからって、そんなことを思ってはいけない。
SF的なガジェットは面白かった。

主人公はずーーっと母親の延命治療をやめたことを気に病んでいて、そういうキャラ
設定だから仕方ないけど、暗殺を任務にしている軍人がこんなにベタベタした感傷的な
人間なのはピンとこなかった。
主人公が執着するヒロインの魅力も私にはわからないので、主人公の行動にも全然
共感しないまま。
主人公とヒロインの会話は寒々しい。何でもかんでも会話で進めるのはやめてほしい。
ジョンポールの語ることは厨二病だし(ジョンポールと聞くたびに駆逐艦を思う。
あちらはジョンポールジョーンズ)、それを引き継ぎ?、最後に主人公が自分を罰する
ためにとった行動が超絶大迷惑で、何だそれ…と白けてしまった。
みんな薄っぺらい。

終盤の展開の不自然さに、本来盛り上がるべきところなんだけど、こちらはどんどん
醒めてしまってねぇ。
暗殺目的を主人公だけ知らされてないっておかしいじゃん。なぜその任務に主人公を
参加させてるのか意味不明…そのことについての説明がない。
そういうところがラノベな感じ。
でもラノベならもっとキャラに魅力が欲しいけど、どのキャラにも魅力を感じない。
ラノベでもなく、文学的でもなく、ハードSFでもなく。中途半端。

いろんなことを詰め込んでるけど、それぞれ私がわかる程度の浅いネタで、そういうの、
痛い感じがしてしまう。

もっと硬いの作品かと思ったらそうでもなくて残念だった。



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「幽玄F」

2023-05-07 13:08:00 | 漫画・書籍



佐藤究の新作を読むために雑誌「文藝2023年夏季号」を買った。
佐藤究の「幽玄F」だけ読んだ。

まだ25%か、長いな…と思ってたら、それは雑誌全体での割合だった(笑)。
そりゃそうね。
電子書籍は読んだ分量が視覚的に一目瞭然ではないところが、紙の書籍より劣るよねぇ。
まだ序盤かと思ってたら突然エピローグになって拍子抜けした(笑)。

どんな話か知らずに読んでたら、主人公がファイターパイロットになり、おお、燃える、
と思ったら、あっさり自衛隊を辞めてしまい、くすぶってると思ったら、ぶっ飛んだことを
やり始め、そこからなんかファンタジーになってしまった感じでちょっと残念。
序盤は、佐藤究らしく?不穏な感じで良かったのになぁ。

私は三島由紀夫を読んだことがないので、三島由紀夫云々は分からない。

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