7月から8月で月村了衛の「機龍警察」シリーズを読んだ。
1作目から4作目まではAmazonオーディブルで聞いて、それ以降は小説を読んだ。
1作目から4作目までを読み直すために小説も買った。
Amazonオーディブルが半額だからと再契約して、何を聞こうかと思って何となく
聞いてみたら、すごく面白くてすっかりハマったよ〜😊
警察内部や省庁間の縄張り争い、ギスギスした対立をフィクションで見るのは好きなのよね。
現実ではそういうのにうんざりするし、邦画や邦ドラでもウザ…てなるけど、この小説ではヨシ!
このシリーズは、初めは機甲兵装と呼ばれる軍用有人兵器の出てくる近未来SFの
テイストがあったけど、4作目から完全に警察小説っぽくなってる。
初めは警視庁特捜部の機龍兵(ドラグーン)に乗る、警視庁が外部から雇った3人、
姿、ユーリ、ライザとその上司である沖津がメインかと思ったけど、今や3人はだいぶ
出番が減って、特捜部の他のメンツが結構中心になって、みんなキャラ立ちしてて面白い。
現実の警察組織は特別好きじゃないけど、フィクションの警察組織のギスギスした
空気にワクワクです。
「機龍警察」
姿メインかな。
厨二病満載な感じで楽しい。
漫画の原作を読まされてる感じ、というレビューもよく分かる。
作者は元アニメ脚本家だそう。
「機龍警察 自爆条項」
ライザの過去話がくどく、退屈でつらかった(主題の大否定)。
でも「機龍警察 白骨街道」まで読んでから読み直すと面白い。
「機龍警察 暗黒市場」
面白い!
一度、退屈して脱落したけど😅
ユーリの過去話も途中まで退屈だった(キャラの過去に興味がないんだね)。
でもユーリが嵌められたところから俄然面白くなった。
潜入捜査していた警察官が、情勢の変化で上層部に裏切られ、警官殺しの濡れ衣を
着せられて追われるって絶望的でイイヨネ(よくない)。
やっぱりこういうワクワクする小説がいいな。
「機龍警察 未亡旅団」
Amazonオーディブルで3作目までの朗読担当だった橋本秀樹から緒方恵美に変わってとても残念。
橋本秀樹の姿の声がすごく好きだったので。
緒方恵美、地の文は鼻にかかった感じ、台詞部分はシンジみたいで、好きになれない。
あとキャラの演じ分けが極端なのも好きじゃなくて、もっと淡々としてていいんだけど…。
ファンの人はうれしいんだろうし、好みの問題だろうけど。
話は面白かったよ。
ドラグーン云々より警察内部の権謀術数メイン。
「機龍警察 火宅」
短編集。
これまでの話を少し補完する話だったり、今後に続く話だったり。
ライザのリクルートに自らベネズエラまで出向く沖津、フットワーク軽い(「済度」)。
宮近メインの「勤行」が良かった。
国会答弁を作る官僚は大変だ〜。
「機龍警察 狼眼殺手」
ライザの過去話はもう片付いたと思いきや、また関係者が殺し屋として出てきた〜。
私は沖津と姿が好きで、特に沖津は底が知れないキャラのままでいてほしいから、過去や
私生活を知りたくないし、主観視点キャラにもならないでほしいと思ってるんだけど、
「狼眼殺手」ではかなり沖津の出番があって、さらに定住居なく、日々セキュリティの
しっかりした都内のホテルを移動してるという設定が出てきて、うわぁやめて〜と思った😰
スーツケース2個を持って車で移動してて、スーツケースの中身はほとんどは洋服で、
それ以外の私物は警視庁に置いてるということで、沖津ホームレスかよ、住民票は
どこにあるんだ?警視庁か?🤣とか考えて笑ってしまうから、私生活を知りたくないよ…。
終盤に唐突に沖津が死にそうな気配を醸して焦った🙄
「機龍警察 白骨街道」
面白かったけど、クワンがどこにでも出てきすぎるし、万能すぎるのと、思わぬ助っ人に
ちょっと白けた…。
クワンに設定を盛りすぎじゃない🤣
姿の過去は第1作で終わりかと思ったら、まだこれから過去話出てきそうだね。
姿がソルジャーネットワークサービスに逆らえない秘密ってなんだろう。
警視庁がシェラーと契約したことで、姿が「後任がいるんなら、俺も気兼ねなしに
辞められる」と考えたことにワクワク。
姿はユーリやライザみたく、警察官として生きることに意味を見出すことはなさそうだし、
どうなるんだろうかね。
早く続きを読みたいけど、中身の密度からして量産される感じでもないから、気長に
待つしかない。
作者さんには頑張ってほしい。