成果主義とか実力主義という考え方が職場に導入されるようになったのは10年ぐらい、あるいはもっと前からだろうか。
それが職場の空気をぎくしゃくさせ、「パワーハラスメント」という上司や同僚による暴言やいじめを横行させる原因になっている。
目に見える数字だけを追求、評価の対象としたために、その成果が表れない場合、焦って部下を締め上げるしか能のない上司がこうした態度に出る。同僚も自分のところに攻撃が向けられないよう、上司に責められている仲間を攻撃するということになる。
学校で起こるいじめの構図がそのまま職場に起こっているのだ。
こんな職場に入っていった若い人が、あるいは若くなくても新入社員が「すぐ辞める」のも無理からぬところもある気がする。
年を取ると、若い時の苦労話をあることないこと脚色して話す傾向がある。
よく職人仕事の場合、「親方は直接は何も教えてくれなかった。親方や先輩のやることを見て覚えた。教えてもらうと思うな、技は盗め」などとよく言われてきたが、これは王道ではない。
職人は営業社員と違って、口下手な人が多い。だから新人に仕事の手順やコツを要領よく教えることができない場合が多い。
面倒くさいので「やり方を盗め」などと誤魔化しているだけのこともある。
どんな職業でも丁寧に教えられたからといってすぐ身に付くわけではないが、ただ経験を積んでいくにつれて、「あの時教えてもらったことはこういうことだったんだ」と、早く気づくことができて、結果として上達が早いということになり、その会社なり職場の役に立つ。
だからすぐ辞めていこうという人により長い人生経験者が諭すという場面はあってもいいのだが、その過程がなくて成果、実力を問われれば、息苦しくなって「辞めて行く」という結果になる。
と、こんな風に考えていたら、NHK「クローズアップ現代」で雇用のミスマッチに附いて取り上げていた。
自動車工場や電機製品製造工場で生産ラインについて、単純工場労働に従事していたいわゆる「派遣労働」の人たち。その人たちが今回世界的金融発不況のために仕事を失って、かといって労働力の足りない介護や農業の仕事にスムーズにシフトしていけない現実がある。
農業の現場に雇われた元派遣労働者が、雪のちらつく戸外で一日中苗を植える作業で一日で音を上げたとか、泥に足を取られる現場に耐えられなかったとか、だから「派遣労働者には根性がない奴が多いんだ」と視聴者に思わせる内容だったが、しかしここでも職人と弟子の関係ではないが、「働く意義」を雇う側がよく説明する義務があると思う。
工場労働でも派遣労働者は物扱いされていたのだが、それでも室内だから風は当たらないし、雨雪も降ってはこない。製品の品質が大事だから適温で空調設備も整っているはずだし、時間通り働けば、少なくとも農業よりは安定した収入が得られる。
行き場のない、職場を失った人だからといって、やはり農業や介護の現場でも都合のいい労働力としてしか扱われなければ逃げ出すということにもなる。
「より良い職場」?そんな考えが甘いと一蹴するのではなく、「ベーシックインカム」と共に私達がこれから考えていくべきことだと思う。
それが職場の空気をぎくしゃくさせ、「パワーハラスメント」という上司や同僚による暴言やいじめを横行させる原因になっている。
目に見える数字だけを追求、評価の対象としたために、その成果が表れない場合、焦って部下を締め上げるしか能のない上司がこうした態度に出る。同僚も自分のところに攻撃が向けられないよう、上司に責められている仲間を攻撃するということになる。
学校で起こるいじめの構図がそのまま職場に起こっているのだ。
こんな職場に入っていった若い人が、あるいは若くなくても新入社員が「すぐ辞める」のも無理からぬところもある気がする。
年を取ると、若い時の苦労話をあることないこと脚色して話す傾向がある。
よく職人仕事の場合、「親方は直接は何も教えてくれなかった。親方や先輩のやることを見て覚えた。教えてもらうと思うな、技は盗め」などとよく言われてきたが、これは王道ではない。
職人は営業社員と違って、口下手な人が多い。だから新人に仕事の手順やコツを要領よく教えることができない場合が多い。
面倒くさいので「やり方を盗め」などと誤魔化しているだけのこともある。
どんな職業でも丁寧に教えられたからといってすぐ身に付くわけではないが、ただ経験を積んでいくにつれて、「あの時教えてもらったことはこういうことだったんだ」と、早く気づくことができて、結果として上達が早いということになり、その会社なり職場の役に立つ。
だからすぐ辞めていこうという人により長い人生経験者が諭すという場面はあってもいいのだが、その過程がなくて成果、実力を問われれば、息苦しくなって「辞めて行く」という結果になる。
と、こんな風に考えていたら、NHK「クローズアップ現代」で雇用のミスマッチに附いて取り上げていた。
自動車工場や電機製品製造工場で生産ラインについて、単純工場労働に従事していたいわゆる「派遣労働」の人たち。その人たちが今回世界的金融発不況のために仕事を失って、かといって労働力の足りない介護や農業の仕事にスムーズにシフトしていけない現実がある。
農業の現場に雇われた元派遣労働者が、雪のちらつく戸外で一日中苗を植える作業で一日で音を上げたとか、泥に足を取られる現場に耐えられなかったとか、だから「派遣労働者には根性がない奴が多いんだ」と視聴者に思わせる内容だったが、しかしここでも職人と弟子の関係ではないが、「働く意義」を雇う側がよく説明する義務があると思う。
工場労働でも派遣労働者は物扱いされていたのだが、それでも室内だから風は当たらないし、雨雪も降ってはこない。製品の品質が大事だから適温で空調設備も整っているはずだし、時間通り働けば、少なくとも農業よりは安定した収入が得られる。
行き場のない、職場を失った人だからといって、やはり農業や介護の現場でも都合のいい労働力としてしか扱われなければ逃げ出すということにもなる。
「より良い職場」?そんな考えが甘いと一蹴するのではなく、「ベーシックインカム」と共に私達がこれから考えていくべきことだと思う。