福島県産の肉牛から基準値以上の放射性物質が次々に検出されている。
お茶や葉物野菜の汚染の次は、汚染されたエサを食べた食用家畜の汚染へと拡大している。
いよいよ京大原子炉実験所の小出先生の言われるように、私達日本国に住む人間は「放射能汚染されたもの」を食べていく覚悟をする必要がある。ただし子供や妊婦、若い人にはより安全なものを口にしてもらわなければいけない。
脱原発の議論が「徐々に停止し、廃炉にしていく」という方向に進んでいることに危惧を感じる。そうではなくてすぐ停止の工程に入るべきだと思う。
これほど危険なものがこれほど無責任な体制のもとで運転されていたことがわかった以上、私達国民が政府や電力会社に求めていくことはこれしかない。
たとえ停止しても、炉の冷却は続けなくてはならないのだし、放射能汚染された水や、器具や土や、使用済み核燃料をどう管理していくのかという課題は気が遠くなるような重い問題だ。
今、大学では学生達が原子力工学を専門として積極的に選ぶという状況にはないというし、だけどこの愚かな実験の後始末にこそ人材とお金が投入されなくては、人類に未来はない。
デジタルテレビの高画質画面で見るせいか、テレビに出てくる人達の顔の奥の本質がよくわかるようになった気がする。
「原子力村」と揶揄される専門家の人達の顔は言葉にすると「無責任」。
「僕、そんなこと言ってないもん。僕知らないもん」と平気で言える人達だ。
精神年令は小学生並。恥を知らないし、自尊心も持っていない。
経済性の観点から原発維持を主張するエコノミストとか、評論家と呼ばれているような連中は「ずるがしこい」を絵にするとこんな顔になる。
極めつけは米倉経団連会長。福島原発事故がこんなに福島の人々を苦しめているのにまだ原発維持・稼働を声高に叫ぶこの人の顔をテレビで見て、好感を持つ人はまずいないのではないか。
夏休み向けのホラー映画に出てきそうな、金の亡者、強欲じじいそのままで、映画だと欲に目がくらんだがゆえに地獄にまっさかさまに落ちていくキャラクターで、みな「やっぱりね、ああ、すっきりした」と映画館を出れるのだが・・・。
原発維持と消費税増税を無表情に主張する与謝野大臣(何大臣か忘れた)の化石ぶりも不気味だ。完全に思考停止状態だ。
誰か彼を舞台の袖に連れて行って退場させてやってほしい。
さてアナログテレビが見られなくなるまで後一週間というが、なんでそんな国民が誰も望んでもいないことを強引に進めるのか。
デジタルテレビに買い換えるだけでは駄目な地域がいっぱいあるというのに。
もっともこれを機にテレビを見ないという選択もありかとも思う。
なでしこジャパンばかりをニュースのトップに持ってくるような報道じゃわざわざテレビを見る必要はない。