橋下大阪市長大飯原発再稼働容認に転ずる
弱い者に徹底的に強く、強い者には逆らわない、典型的「ヤクザ・番長」路線なのに、なぜか閉塞感漂う世の中ゆえに人気を得ていた橋下がその馬脚を現したという印象。
再生エネルギー推進の第一人者飯田哲也氏や元経産官僚で「改革派」と言われてきた古賀茂明氏を大阪市に顧問格で迎えていたのだから、「電気足りない」の関電や経産省の言い分のまやかしを承知しているはずなのに、この変節は、彼自身の息切れか、逆に首相の座も夢じゃないと考え始めたための「欲に目がくらんだ」行動かわからないけれど、大阪府市民の熱烈な支持もこれで行き場を失ってしぼんでいくのではと思う。もしそうならそれはそれで良きことだ。
ただ「橋下現象」を橋下個人のキャラクターにのみ求めるのは危険だという意見もある。
大学などで教師の側が橋下の言動に批判を加えると、学生からブーイングを受ける雰囲気があるという。
70年代ぐらいまでの左翼的学生運動に触れた体験がある団塊の世代からすれば、橋下の言うことは「支離滅裂、お粗末の限り」で、まともに批判を加える気にもならないものだが(そうやって馬鹿にしていると、日本の政治権力を乗っ取られて、とんでもないツケを払わされることになってしまうとは思うのだが)、それに同感する若い世代が多いというのはどうにかしなくてはという気持にさせられる。
「連合赤軍」の陰惨な末路以来、社会変革のための運動を若者世代が避ける傾向になり、資本の側の巧みな攻勢の前に労働組合運動も変質・停滞させられ、追い討ちをかけるように「ソ連型社会主義」の崩壊で、社会主義政党もそれを超える運動を構築できないでいる状況の中で、若い世代が無防備なまま、「弱肉強食資本主義」の犠牲になって、橋下の公務員叩きにストレス発散している状況は哀しくやりきれない。
高収入お笑い芸人の家族の生活保護受給
が「自助努力」を叫ぶ自民党議員によってあばかれ、謝罪・返還の騒動になったが、この芸人の「甘え」をたたくなら同時に輸出大企業の「消費税還付金ただ取り」も精査しあばいてもらいたい。
片山さつき議員はその方は絶対しないだろう。
上から下まで「弱いものいじめ」が横行する今の日本。