パンドラの函を開けたはいいが
小池知事は「豊洲移転問題」も「オリンピックの経費節減問題」も本気で取り組むつもりがないのではと知事就任3ヶ月を過ぎたところで、そんな印象を持つ。
彼女は自民党なので、結局のところ、自民党とはうまくやっていきたい。そんな下心が見えて来た。
やたらに「レガシー」などという横文字を関係者が連発して、「レガシーってなんだよ」と真面目な都民なら思うだろう。
選手は最新の施設でやりたいだろうけど、税金を使うのだから限度というものがある。あまりそういうことばかり言ってると、批判の矛先が自分達の方に向いて来るので気を付けた方がいい。
オリンピックをこんなに持ち上げるマスコミが悪いが「オリンピックが世界のすべて」ではないのだから勘違いしないほうがいい。
競技種目がどんどん増えて、もうオリンピックに手を上げるところがだんだんなくなっているのが世界の現実だ。
東京がオリンピックを無理矢理招致したのは青島都政が「世界都市博」を中止して、それをあてこんで東京の再開発に手を付けていたゼネコンとそれにぶら下がる企業群の要望のためである。それを後押ししたのが都庁からの膨大な天下り軍団だ。
それの旗振りをしたのが石原都知事だったのだから、彼に一番の責任がある。ここへ来て何となく石原の責任問題をあいまいにしておさめようとしているのが歯がゆい。
豊洲移転の責任の一端を当時の市場長や副知事に帰してことをおさめんとしているが、そんなことでは誰も納得しないだろう。
現在副知事を務めているという人物がいやにあっさりと謝罪会見をしていたが「代表して殊勝気に謝ってくれ。そうしたら後々のことはわるいようにはしない」とかなんとか約束がなされているのではと勘ぐってしまう。
ところで豊洲に関してはここに魚市場をというのはいくら何でも無理な気がする。
テレビのゲストに呼ばれた建築士の人が「食品を扱う市場でなければ外に転用することができる」と言っていて、石原も小池も「カジノ誘致」に意欲的な立場だから、そんなことになるかも。
しかしカジノは「亡国の虚業」である。最初は外国の富裕層向けとかなんとか言って始まるがそのうち日本人も出入りできるようになり、身を亡ぼす人が増加する。
大統領のスキャンダルで大揺れのお隣の韓国でもカジノ廃人が問題視されているという。韓国ドラマのいわば定番の世界だが。
知り合いの韓国人が今回の大統領スキャンダルに怒っていて「高齢層がこんな大統領を選ぶ。選挙に行かないでほしい」とまで言っていた。