穏やかな元日から始まった2019年だが、今日は本格的冬の始まりを告げる寒さになった。
新年になって読んだ本は『教育という病』ー子供と先生を苦しめる「教育リスクー。
著者は内田良氏。2015年に出版された光文社新書。
内田氏のことは知らなかったがこの時点で名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授。年齢はわからないが帯の写真を見る限りまだ若い。今風のスタイル。
帯のキャッチコピーは「子どもために」を建前に教育の暴走は止まらない!巨大化する組体操・虐待無視の二分の一成人式など・・・。
私はかつて小学校教師をしていたが、そのころは運動会で組体操らしきものはあったがそんなに巨大なものではなかった。30年以上前の話である。
二分の一成人式はなかった。故郷に帰って来てニュースでそんなことをしている学校があるのは知った。
組体操では高くなればなるほど転落しあるいは支えられず崩れて骨折事故が起こり問題になっているとこれまたニュースで知った。
現在はどうなのだろう。少なくとも私の近辺では巨大組体操の話も二分の一成人式の問題点も聞かない。
良かれと思ってやることが実はリスクになっている。若い頃はそういうことになかなか気づけなかったが内田氏が言う通りこんなもの即刻やめるべきだが、「感動した」などという保護者の声もあってことは単純にすすまない。
この本を読んだからというわけでもないが、スポーツ大会などで活躍する学校のニュースを知るたびにこの背後には「過熱する部活」の存在があるのだろうと考えてしまう。小中高の部活など「そこそこでいい」。建前とは言え「部活動は教育の一環=一部」なのだから。運動会等の学校行事もしかり。