男は少しでも若い女が好き。
という「刷り込み」を私も持っていた。だがNHKの「100分で名著」という番組を見ていて少し見方が変った。
女性論やジェンダー論が専門の上野千鶴子氏の指南番組で、フランスの哲学者と言っていいのかボーボワールの『第2の性』がテキストだった。
同じく高名なサルトルと結婚という形は取らなかったがパートナーだったボーボワールは共に男女関係で相手をしばらないという暗黙の了解をしあっていた。二人共その時々に理解し合える相手と交際していた。
「子どもを持つ」と言う希望を持っていなかったボーボワールは40代の頃は10歳ぐらい年下の男性と交際していた。複数の場合もあったようだ。
だいたいフランス人は結婚に固執しない。子供がいる場合は子供自体の養育に関しては公的な助けが充実しているので日本のように「子どものため」に結婚するとか離婚しないとかにこだわらない。
ところで男が自分よりはるかに年上の女を異性のパートナーとして選ぶことは少数派ではあるが存在する。
有名なところではフランスのマクロン大統領は高校時代に出会った教師と初心を貫いて結婚している。相手には子供もいたのに離婚してマクロンと一緒になっている。
また漫才の内海桂子師匠のパートナーは桂子さんのファンだったが桂子さんの面倒を見るために結婚した。
もうひとり歌舞伎の市川猿翁は少年時代に踊りを教えてくれた藤間紫さんと長い時を経てだが結婚している。
私はこれらは師匠筋だから尊敬が愛情に変っていったのかなと思っていたが、もちろんそういう面はあると思うがそれだけではないと感じた。
「男女の惹かれあい」に年の差は関係ないのでは?女がはるかに年上でも。