ロイター
債券の保有区分「売買目的」から「満期保有」への変更を容認、2010年3月末までの特例措置=企業会計基準委
[東京 13日 ロイター] 企業会計基準委員会(ASBJ)は13日、企業が保有する債券の保有区分の変更を容認する草案を発表した。2010年3月末までの特例措置。決算期ごとの時価評価を義務付けられている「売買目的」にいったん区分した債券について、時価評価を行わない「満期保有目的」に振り替えて会計処理することなどを認める。公開草案は、28日までパブリックコメントを募集して12月にも決定するが、2008年12月決算に反映するため、最大10月1日までさかのぼって適用することを認める。
現行の会計基準では、いったん「売買目的」や「その他有価証券」に分類すれば、その後に保有区分を変更することは認めていない。しかし、世界的な金融危機対応の特例措置として、時限を区切って一定の条件付きで容認する。欧州の国際会計基準審議会(IASB)が10月13日に、金融商品の保有区分の変更を認めるため会計基準を改定したのを受けて、日本のASBJは同様の措置を検討していた。
公開草案によると、保有区分は、流動性がない債券が対象で、1)「売買目的」から「その他有価証券」または「満期保有目的」へ、2)「売買目的」または「その他有価証券」から「満期保有目的」へ――などいずれの変更も認める。「売買目的」から外す債券は、いったん時価評価し、損益を計上してから変更時の時価を新しい取得価格にする。「その他有価証券」から「満期保有目的」への変更は、変更時の時価を新しい取得価格にして、時価と償却原価との差額は、満期まで期間配分する。
「売買目的」から外す場合は、企業がトレーディングで利益を得る意図がないことを明らかにすることが条件。また、区分変更した債券については情報開示を求め、財務報告では、振り替えた債券の内容と金額のほか決算への影響を注記で示すことにする。また、12月決算に間に合わせるため、区分変更の意思決定が確認されれば、最大10月1日までさかのぼって区分変更することを認める。
欧州のIASBは、金融危機による企業財務の悪化を懸念して会計基準を改定したが、日本のASBJの審議の過程では、一部の委員から、経営者のモラルハザードを懸念する声が出た。ASBJは12日の委員会で、日本の会計基準を国際会計基準と共通化させる「コンバージェンス(収れん)」の作業を進めていることを重視して、IASBの決定に合わせることを承認した。ただ、会計基準そのものの改定は見送り、当面の実務対応として例外措置をとることにした。
ASBJは10月28日、今回の債券の保有区分の変更案の公表に先立ち、企業が保有する金融商品が流動性に欠けている場合は理論価格を用いて評価することを容認する時価会計の運用見直しの指針を決定している。株式を除く、変動利付国債や物価連動国債に適用される。
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これ、一定の制限はあるのかもしれないけど、いきなり爆損とかになりそうな話ですね。
潰れてから債務超過だとわかるとかさ。まあ、株式には用いないようだけど。
不動産でも、やったりしたら大変ですね。
っていうか、不動産(物件)の時価による計算は今年の4月から始まったばかりで、パシみたいに締めの時期が違うところ(パシは11月)は、まだやってないんだよね。
「経営者のモラルハザードを懸念する声が出た。」
これですよね。
株の場合、純資産をもとにPBRというのを出すわけですね。
一応、純資産より時価総額が低い場合(PBR1.0未満の場合)、乗っ取りやすいということになるわけで。
まあ、東邦グロみたいなところはいくらPBRが低くても誰も乗っ取りはしないだろうけど、大幅に下落した今でもまだPBRは1.0以上あるのだ。
世の中、不条理なことがいっぱい。
東邦グロの話はともかく、いや東邦グロみたいに怪しいところは、上記のようなことを濫用しかねないということですね。
資産があるように見せる、黒字のように見せる、そんな感じ。
外国ネタ
英国中銀が利下げ。3%から2%に。
スウェーデン中銀が利下げ、3.75%から2.00%に。
欧州中銀、3.25%から、2.50%に
どんだけ下げとるねん。
クレディスイス、全従業員の11%に相当する5300人を削減する計画。
2008年10、11月に 約30億スイス・フラン(約2300億円)の損失。
東邦などのうんこ銘柄はこのあとね。


トラコミュ 株ってどうなの!?
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