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今村昌平監督逝く

2006-05-30 21:59:35 | 映画人についての特集
「神々の深き欲望」「楢山節考」などで日本人の根源的な生のありようをエネルギッシュにとらえ、カンヌ国際映画祭で2度最高賞を受けるなど世界で高く評価された映画監督の今村昌平(いまむら・しょうへい)氏が30日午後3時49分、転移性肝腫瘍のため東京都渋谷区の病院で死去した。79歳だった。連絡先は今村プロダクション。告別式は6月6日午前10時から同区西原2ノ42ノ1の代々幡斎場。喪主は妻、昭子さん。お別れの会を行うが日取りなどは未定。
 (日経)

巨匠中の巨匠だった。大好きというんでもなかったが、近年の映画は素晴らしかった。若い頃の「豚と軍艦」みたいなギラギラした映画より、「黒い雨」、「うなぎ」、「カンゾー先生」といった落ち着いてるようで落ち着いてない映画の方が好きだ。
70過ぎてもなお、映画と取っ組み合い続け、進化し続けていたように思える。
老いたな・・・などと一度も思わせなかった。70越えてなおキネ旬1位も、カンヌもかっさらっていった。化け物だ。こんな人がいると若い作家が活躍できないじゃないか、などと思いながらも、新作を楽しみにしていた。若い監督の映画よりよっぽど若い映画を撮る。

まぎれもない巨匠ではあるが、正統というより異端だった。アンチ黒澤アンチ木下的異端の流れを作り出した。多くの監督に大きな影響を与えて日本映画の新しい潮流を作ったのかもしれない。正統側の市川崑とか山田洋次とかと好対照だった気もする

なんにせよ、こういった話がリアルタイムに議論されることはなくなり、映画史的な語りの中でしか出てこなくなったのだ。

あの9.11のオムニバス映画が遺作となったか。観てないけど。
それよりも「神々の深き欲望」「にっぽん昆虫記」「復讐するは我にあり」とかその辺の60年代から70年代の作品をあまり観ていない(レンタル屋にもあんま置いてないんだが)。
BSあたりで追悼特集やるだろうから、ちゃんと観よう。

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