完全復活の石井隆監督。男と女の情と欲と憎しみと愛情をこれだけ濃く深く描ける監督が世界に何人いるだろう。テンポの悪さや感情移入不可能な母娘たちの言動はもちろんこの映画の欠点なのだけれど、石井隆なりの映画表現を突き詰めた結果なのだから、欠点も嫌悪も含めてこの映画を愛したい。 . . . 本文を読む
個人的評価: ■■■■■□
[6段階評価 最高:■■■■■■(めったに出さない)、最悪:■□□□□□(わりとよく出す)]
犯人は誰だ的謎解きミステリーにもなるし、人間の闇をえぐるヒューマンドラマにもなるのに、物語は動かない。村人たちは真実を知るのを怖がっているようにも見える。
ドラマチックな物語もスペクタクルな見せ場も何もなく、見ていて退屈も感じるが、見終わった後いつまでも心にもやもやとした . . . 本文を読む
露出度の高い服を身にまとうスーパーヒロインが悪党どもを次々と殲滅していくSFアニメ。残虐性の強いアクション描写の中でヒロインが徐々に殺しに恍惚を感じていくクライマックスはまさに圧巻。感情の暴走により力を失ったところに現れる最強の刺客。さあどうなるというところで第1部完。続きが観たい . . . 本文を読む
ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
この企画が講談社のセオリームックシリーズ「映画のセオリー」という雑誌に掲載されました。2010年12月15日発行。8 . . . 本文を読む
次の説明文を読んで該当する映画をA、B、のどちらかから選びなさい。
「2010年日本公開。アカデミー賞で作品賞候補になった作品。SF映画。人間が異星人の姿になって異星人のコミュニティの中に入っていく話。主人公はいつしか異星人とともに人間と戦うようになる。差別、強者による弱者への横暴などの人類の傲慢さをSFというジャンルを借りて訴えている。主人公が完全な異星人の姿へと変身を遂げるラストが感動を呼ぶ」
A:「アバター」
B:「第9地区」
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「ハートロッカー」とかを観て思ったのは、善悪とかそんな単純な思想の戦争映画を作れなくなったがそれが時代というものなんだろう・・ということだったが、我らがシルベスターはそんな時代の空気を読み取る器用な奴じゃない。80年代に逆戻りしたかのような時代錯誤も甚だしい企画でもって、00年代以降の本流である残虐描写をも単なるギャグに転化してしまうこの作品。スタローンの変わらぬ戦争バカで映画バカな姿勢に私は魂を熱く焦がされたのだった。 . . . 本文を読む
ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
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個人的評価: ■■■■□□
[6段階評価 最高:■■■■■■(めったに出さない)、最悪:■□□□ . . . 本文を読む
ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
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個人的評価: ■■■■■□
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被害者、加害者、被害者の父、加害者の祖母、加害者を愛した女、被害者を捨てた男
それぞれのドラマを重層的に展開させることで、人の善意・悪意とは何かというテーマを深く掘り下げていく構成が上手い。大切な人の幸せを願うこと、つまり愛によって人は幸せになれるのだという結論を導きつつも、愛を得られない者たちが孤独の淵に沈んでいく様を突きつける。
もう少しサスペンスに力を入れ、物語にひねりを加えれば「ミスティックリバー」とか「母なる証明」とかにも対抗できる傑作になったと思うが、それでも物語の奥深い味わいは充分に楽しめることができる。
ただし音楽使いすぎでせっかくの芝居を台無しにして逆効果。波と風の音だけの方が効果的だったろうに。(音楽・久石譲) . . . 本文を読む