8月1日の例大祭に向けて種々の準備が始まっています。
当日は御神輿が廻ったり、出店が並んだりと年に一度の御祭りに相応しく華やかなものですが、やはり神社として中心にあるのは、当日朝に本殿にて行われる『例大祭』の神事そのものです。
御神前に御供え物をして祝詞を申し上げる… 神事のおおまかな流れとしては、新年を祝う『歳旦祭』や収穫を感謝する『新嘗祭』など他の恒例祭と変わりはありません。しかし一年を通して最も重要なお祭りですから、盛大に行うために幾つか変えている部分もあります。当社の例大祭では、その一つが御供えとそれに使用する『高坏(たかつき)』です。
高坏。細長い脚を持つ漆塗りの台です
普段神事で用いているのは『三方(さんぽう)』と呼ばれる白木の台で、胴体の三方向に穴があいているためこの名があります。
御供えの様子。三方を用いています
この高坏と三方に位の上下はないのですが、普段海の物山の物を含めて三方6台を御供えしているのと比べ、例大祭では高坏12台の御供えをしていると言えばその盛大さが伝わるのではないでしょうか。米・神酒を始め、新鮮な鯛・鮎、季節の野菜・果物と、参列の方々に間近でお見せできないのが残念な程です。
また神事の中では御供え物を神主の手から手へと受け渡しをしながら御神前へ運びます。これは御供え物を徐々に神様へ近づける、鄭重で古い型を示すものと言えます。
昨年、平成24年例大祭での献饌(けんせん、食事の御供え)の様子