今月はじめの月次祭に併せ、本殿では「践祚改元奉告祭」が行われました。
その様子はこの社務日記に書いた通りですが “践祚(せんそ)”…あまり聞きなじみのない言葉です。
“天皇の位が譲られる”という意味なのですが、字もこのような時でないと使われないもので、「践」は“踏む”、「祚」は“主人が堂に登る東側の階段”、引いては“天子の位” “初代から続く国の幸福”を意味するそうです。
1日の践祚改元奉告祭の様子
今でも皇族の方の御名前に「〇〇宮」と宮殿の名前が使われていたり、昔の武家などで主君を「御館様」と呼んだりと、普通の人がお目に掛かれないような位の高い方を場所や御屋敷に重ねてお呼びする、という作法が古くからあるようです。
今は情報技術の普及で著名人の姿を手元で見られたりと時代も変わりましたが、言葉の中には昔の伝統がまだ残っています。