【写真10分教室】ゴヤの名画に隠された写真のヒント
名画から学ぶ 〜写真の見方、撮り方〜 今回は第4回『主題の明確化(その3)』あらゆる近代絵画の先駆者と評されているフランシスコ・デ・ゴヤから学びます。
前回に引き続いて名画の中で工夫されている「その絵の中で何を伝えたいのか。」「何が主題なのか」を鑑賞者に分かりやすく伝える方法を、フランシスコ・デ・ゴヤ作『マドリード、1808年5月3日』から学びます。 『マドリード、1808年5月3日』は、400名以上のマドリード市民がミュラ将軍率いるフランス軍銃殺執行隊によって銃殺刑に処された場面を描いた衝撃的な作品です。また、印象派の指導者あるいは先駆者と言われるエドゥアール・マネ作『皇帝マキシミリアンの処刑』にも影響を与えたと言われています。後世にも大きな影響を与えた本作には光の見事な使い方やアトリビュートなど様々な工夫が仕込まれています。 アトリビュートは難しいとしても、その他の様々な「主題を明確にする」ための工夫を写真に活かすとどうなるのかといった具体例として2作品をご紹介させていただきました。 明日からの皆様の撮影や写真鑑賞の際に、「主題をどう表現しようか」「主題はなんだろうか?」と楽しむためのヒントとなれば幸いです。 なお、わたしたちの理解や見方はあくまでの一例です。あくまでご参考までにとどめておいてください。ご自分が好きな写真こそが、ご自身にとって正解ではないでしょうか。「誰かの地雷は誰かの主食」(ねほりんぱほりん - NHK -)の精神をみなさんと共有できることを願っています。